ウエルシアHDとツルハHD経営統合へ協議 統合効果についてイオン吉田社長「社会課題解決型の企業の特性が持てる」と期待

イオンの吉田昭夫社長は4月10日の決算説明会で、子会社のドラッグストア最大手・ウエルシアホールディングス(HD)とツルハホールディングス(HD)との3社で協議を開始した経営統合の効果について、スケールメリットが見込めることに加えて「社会課題解決型の企業の特性が持てる」と期待を寄せる。

主な社会課題に高齢化を挙げ「健康寿命を延ばしていかないと介護や保険で日本の税制そのものが厳しい状態になっていく」との見方を示す。

高齢化の課題解決については、健康拠点を複数持ち、それらをデジタルでつないでいくことを思い描く。「エコシステムがつくれると、ある意味、身近な健康拠点としてのポジションがとれていく」と語る。

イオンはウエルシアHDの株50.54%を所有しウエルシアHDを連結子会社にしている。ツルハHDとも1995年に資本業務提携を結び金融サービスの取引などがある。
今後、イオンのツルハHD株保有分が20%超になれば持ち分法の適用対象となる。ツルハHDとウエルシアHDと合わせた売上高は単純合算で2兆円を超える。

ウエルシアHDの2023年2月期の連結業績は売上高1兆1442億7800万円、営業利益456億3500万円、経常利益521億4900万円、親会社株主に帰属する当期純利益270億3000万円。

ツルハホールディングスの2023年5月期の連結決算は、売上高9700億7900万円、営業利益455億7200万円、経常利益456億8900万円、親会社株主に帰属する当期純利益252億5800万円。

© 株式会社食品新聞社