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ネズミは、黒死病(ペスト)の唯一の原因ではなかったという説が出てきた。14世紀にヨーロッパ大陸で流行し、パンデミックを起こした恐怖の病気は、ペスト菌に感染したネズミの血を吸ったノミが人間を刺したことにより、感染拡大したものと長い間考えられていた。
しかし、このほど新たな研究が行われ、他にもコロモジラミが主な原因ではないかという説が挙がってきた。ペスト菌(エルシニア・ペスティス)への感染は、ネズミからよりも、コロモジラミからの方が効率的であることが分かってきたのだ。
米国立アレルギー・感染症研究所のデヴィッド・ブランド博士は「この研究結果では、エルシニア・ペスティスをより効率的に拡大させるには、コロモジラミがより効率的であり、過去のペストの流行の原因であることが示唆されています」と語っている。
黒死病は、皮膚が黒くなって亡くなるため、付けられた名前。14世紀中頃に欧州を襲ったパンデミックでは、人口の3分の1が亡くなったという見方もある。現代では抗生物質で治療は可能だが、21世紀に入っても、アフリカ,南北アメリカ,アジアなどで患者が出ている。
(BANG Media International/よろず~ニュース)