旧帝大・早大・慶大…〈高学歴学生〉が選ぶ「人気企業」ランキング…高収入「五大商社」が上位を独占

すでに来年、2025年の春入社に向けた採用活動が活発化していますが、いまどきの高学歴の学生は、どのような企業を選んでいるのでしょうか。就活生による人気企業ランキングをみていきます。

東大・京大・早大・慶大…最上位校の学生が選ぶ

株式会社リクルート/「リクナビ」によると、2025年卒業予定の大学生の就職内定率は、5月1日時点で72.4%。24年卒の前年同時期と比べて7.3%増となりました。就職活動が現在の日程になったのは2017年卒のときからですが、それ以降で最高水準。学生優位の売り手市場が続いているうえ、企業の早期選考がさらに加速している実態が明らかになっています。

内定を受けた学生のうち59.4%は、複数社から内定を取得しているとか。就職活動がひと際厳しかった就職氷河期世代のサラリーマンにとっては、羨ましい限りではないでしょうか。

そんな、来年の春に就職を目指す学生たちは、どのような企業を目指しているのでしょうか。株式会社リーディングマーク/「ミキワメ」が旧帝大や早稲田大学、慶應大学の2025年卒業予定の大学生・大学院生に対して行った『2025年卒春期速報版/就職人気企業ランキング』でみていきましょう。

*調査対象:2025年卒予定の、東京大学、慶應義塾大学、早稲田大学、東京工業大学、一橋大学、京都大学、大阪大学、神戸大学、北海道大学、東北大学、名古屋大学、九州大学の計12大学の大学生もしくは大学院生

【25年卒予定「旧帝大・早大生・慶大生」の人気企業トップ10】

1位「三菱商事」(1)

2位「伊藤忠商事(2)

3位「三井物産」(3)

4位「丸紅」(5)

5位「住友商事」(4)

6位「三菱UFJ銀行」(8)

7位「NTTデータ」(11)

8位「野村総合研究所」(6)

9位「三井住友銀行」(7)

10位「日本政策投資銀行」(20)

10位「楽天グループ」(13)

※(かっこ)内は昨年順位

人気上位企業をみていくと、トップ3は前年と変わらず、さらに上位は5大商社が独占しました。さらに「NTTデータ」が昨年11位からが7位、「楽天」が昨年13位から10位と、トップ10入りを果たし、IT業界全体の人気が拡大しているといいます。

さらに「日本政策投資銀行」が20位→10位、「農林中央金庫」が19位→15位、国際協力銀行が83位→23位と、政府系金融が大きく順位を挙げている一方で、「アクセンチュア」が10位→14位、「PwCコンサルティング」が14位→24位や、「NTTドコモ」が29位→44位、「KDDI」が47位→58位と、コンサルティング業界や通信業界は順位を落としています。

日本の最上位校の学生が「企業選択」で重視していること

旧帝大や早稲田大学、慶應大学といった、誰もが認める一流校の学生から人気の企業をみてきましたが、彼らは何を基準に企業を選んでいるのでしょうか。

同調査によると、25年卒予定の学生が重視するのは、「将来的な高所得の見通し」。また昨年は8位だった「仕事と生活の良いバランス」が6位に上昇し、ワークライフバランスを重視する学生が増加しているとしています。

【25年卒予定の学生「企業選択で重視する項目」上位5】

1位「将来的な高所得の見通し」(1)

2位「企業の強みである社会的責任感」(2)

3位「チャレンジ性のある仕事」(3)

4位「将来のキャリアへの良い関連性」(4)

5位「魅力的または面白い製品サービス」(6)

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6位「仕事と生活の良いバランス」(8)

※(かっこ)内は昨年順位

将来の日本を背負うであろう、エリート校の学生たちから人気の企業。トップを独占する五大商社は、平均年収がすべて1,000万円超え(関連記事:『「5大商社」の平均年収…エリートサラリーマン、驚愕の給与額』

仕事をする以上、その報酬、成果となる給与を重視するのは当たり前のこと。さらに昨今のインフレ等で生活はひっ迫。さらに将来的に年金は減額確定と、将来不安が増しています。そのなかで求められるのは自助努力です。今後ますます、給与重視で企業を選んでいく傾向は進んでいきそうです。

[参考資料]

株式会社リクルート/「リクナビ」『就職プロセス調査(2025年卒)2024年5月15日時点 内定状況』

株式会社リーディングマーク/「ミキワメ」『2025年卒春期速報版/就職人気企業ランキング』

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