パーティー券基準、3年後見直し 自公調整、公開拡大へ付則

首相官邸に入る岸田首相(手前)=24日午前

 自民、公明両党は派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた政治資金規正法改正に関し、パーティー券購入者名の公開基準を3年後の見直しとする調整に入った。法案の付則に明記する。両党は基準額で一致しておらず、公開拡大へ検討を続ける。使途報告義務のない政策活動費は現行より詳細化するよう方向付ける。来週中の自公合意を目指す。関係者が24日明らかにした。野党は結論の先送りだとして早速反発した。与野党協議の行方は見通せない。

 自公が合意すれば、衆院の政治改革特別委員会で審議している自民提出の改正案を修正する。自民は参院議席が過半数に達していないが、岸田文雄首相が目指す来月23日までの今国会中の法改正へ前進する。首相は麻生太郎副総裁、茂木敏充幹事長、林芳正官房長官と24日会談。規正法改正を巡り意見を交わした。

 パーティー券の公開基準を巡っては、自民が現行の「20万円超」から「10万円超」への引き下げを主張し、改正案に記載。公明は「5万円超」を唱え、折り合えなかった。自民案が維持されれば法改正は「10万円超」にとどまり、3年間変わらない可能性がある。

© 一般社団法人共同通信社