【今月のSPOTLIGHT】Vol.7 ニコラス・ガリツィン

ミュージシャン役でも“王子様”ぶりを発揮!

シンデレラ」でも「赤と白とロイヤルブルー」でも王子様を演じ、“王子様と言えばこの人!”な存在と化しつつある、英国俳優のニコラス・ガリツィン。その甘いマスクを思えば当然のことかもしれないが、「アイデア・オブ・ユー ~大人の愛が叶うまで~」での役柄も“王子様”。女の子たちを熱狂させる大人気ボーイズグループのメンバーでありながら、40歳の一般女性と恋に落ちるヘイズを演じている。

ロビン・リーの同名小説を原作にした「アイデア・オブ・ユー ~大人の愛が叶うまで~」は、10代の娘を持つシングルマザー・ソレーヌを主人公にした物語。娘の付き添いで野外音楽フェスに出かけたソレーヌは、地球上で最もホットなボーイズグループのメンバー・ヘイズと出会い、瞬く間に恋に落ちていく。とはいえ、片や超人気セレブ、片や画廊を経営するシングルマザー。片や24歳、片や40歳。何もかもが違いすぎる2人のロマンスは、決して穏やかなものにはならず…。

野外音楽フェスに行って出演アーティストと知り合うどころか、恋に落ちてしまうだなんて!? ニコラスが過去に出演した「シンデレラ」にも負けないおとぎ話だし、ソレーヌをアン・ハサウェイが演じているから成り立っているところもあるかもしれない。しかし、黄色い声援を常に浴びながらも恋心と情熱には真摯(しんし)で、スターなのに飾ったところのないヘイズが魅力的なのは確か。周りにいる女の子たちとは違うソレーヌに興味を抱き、ちょっと強引なところもあるけれど気持ちはジェントルに、1歩ずつ彼女との距離を縮めていこうとするヘイズをニコラスが丁寧に表現している。

ニコラスといえば、最初に注目を集めたのは日本でも公開された映画「ハートビート」の時。生活のためにニューヨークの地下鉄でバイオリンを演奏する青年をチャーミングに演じ、爽やかな魅力を振りまいていた。劇中ではダンスも披露するなど、その頃から音楽の素養を見せていたが、後に出演したミュージカル映画「シンデレラ」ではシンデレラ役のカミラ・カベロや継母役のイディナ・メンゼルに負けじとミュージカルスターぶりを発揮。そんな彼が今度はミュージシャン役を演じているのだから…、もちろん歌うシーンもダンスをするシーンもあります! 歌声がすてきです! しかも、ヘイズがそのつど歌う曲の歌詞や曲のテイストが、彼の物語を語る上で欠かせないものに。ソレーヌでなくとも、恋をせずにはいられないキャラクターになっている。

【プロフィール】

ニコラス・ガリツィン(Nicholas Galitzine)
1994年9月29日生まれ。イギリス出身。「ハートビート」(2016年)などを経て、「シンデレラ」(21年)のロバート王子役や「パープルハート」(22年)のルーク役、そして「赤と白とロイヤルブルー」(23年)のヘンリー王子役でブレーク。先頃、「赤と白とロイヤルブルー」の続編が製作中であることが発表された。

【番組情報】

「アイデア・オブ・ユー ~大人の愛が叶うまで~」
Prime Videoで独占配信中

文/渡邉ひかる

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