<試写室>『おいハンサム!!2』普通のドラマにおもねるかのようなクリスマス設定…からの超超屈強な“いつも通り”の大混乱&安心感!

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<試写室>『おいハンサム!!2』第8話

“いつも通り”じゃない!が、“いつも通り”な『おいハンサム!!』が、最終回では“いつも通り”じゃない!?ように見せかけて、実は、結局、“いつも通り”!!!という大混乱!!!

というのも、この作品、いついかなるときも、“いつも通り”、だったじゃないですか?うん、だけど、“いつも通り”とは言ったって、長女・由香(木南晴夏)が出張先で運命の出会い!?がまさかの、運命のシャンプーとの出会いだったとか(と見せかけて、ホントは水のおかげだったんだけど…)。

次女・里香(佐久間由衣)が“ハレツ盛り味噌ラーメン”の完食チャレンジをして、姉の元カレ・大森(浜野謙太)から執拗に「ラーメン戦士!」と呼ばれたりだとか。

三女・美香(武田玲奈)はフランスへ行く!宣言したその日に後輩・ノブくん(齋藤璃佑)となぜか“ホットドッグの旅”に出たりだとか。

はたまた、大森はぬか床の前で渡辺さん(太田莉菜)にプロポーズめいたことをしたり(通称:ぬかハラ)、美香の同僚・シイナさん(野波麻帆)は“ノーズシャドウ”に異常にうるさかったり。

もっと振り返ると前作のシーズン1では美香のカレシ・ユウジ(須藤蓮)が全裸タンタンメンの股間にティッシュ一枚添えだったり…と、それらのエピソードのどこが、“いつも通り”=“通常のドラマにありがちな展開”、なのか!?

その言葉通りの意味で考えたら、迷子でしかないわけですが、そうはいっても、このドラマを見ている人ならおわかり。その、いい意味での迷子こそが(いい意味での迷子とは?)、わけのわからないエピソードの積み重ねこそが、『おいハンサム!!』の“いつも通り”、なわけです。

で、いつもいつも、予想だにできないエピソードが展開されていたとしても、なんやかんや、最後の最後は、盤石の、源太郎パパ(吉田鋼太郎)の“ハンサム”で締める。

いつも通りの、ハンサム=いい顔して、それまでに展開された、迷子のようで、意味不明だったはずのエピソードが、パパの“ハンサム”によって見事におさまる…。

そんな“いつも通り”じゃないような“いつも通り”の、その先に待ち受ける“いつも通り”の盤石こそが 、“いつも通り”で(もう意味がわからん!)、“いつも通り”が“いつも通り”に積み重なったとしても、“いつも通り”なのに、常に“いつも通り”じゃない“いつも通り”を作り上げる(もう言いたいだけ)、それこそが、『おいハンサム!!』だったわけです(もう自分でも意味わからんね)。

うん、だからこそ、“いつも通り”ではいけないはずの、最終回という特別イベントにおいても、『おいハンサム!!』は“いつも通り”で、前作第1シーズンの最終回でも僕は…『最終回だってのに冒頭から通常営業!ああ、今回で最終回か…みたいな感傷、ぶっ飛ばしてきます!!』って、痛快レビュー書いてたくらい(自分で言うな!)、最終回だろうと何だろうと、“いつも通り”の“いつも通り”、だった、はずなのです。

超ベタベタな、THE最終回感満載の、安易な最終回展開を繰り広げちゃうのか!?

っというわけで、シーズン2の最終回は!?いかにして、どうやって、“いつも通り”を表現するのか!?“いつも通り”に、“いつも通り”をして、シーズン2の最終回だって、なんだって、“いつも通り”で締めるのか!?っていうか、どんな“いつも通り”なのか、最終回だからこそ、そんな“いつも通り”が気になってしょうがない!!!って、意気込んで、最終回にのぞんだのだけど…。

まさか、シーズン2の最終回は、『おいハンサム!!』にとっては“いつも通り”じゃない!?んだけど、通常ドラマの最終回にとっては“いつも通り”(=よくある設定)で、だから、今シーズンの最終回は“いつも通り”じゃない!?風景を見せて、いつもの“いつも通り”を、ひっくり返してみせる!?“いつも通り”じゃない、びっくり最終回に仕上げちゃうのか!?

とかなんとか、冒頭、勘ぐってはみるんけど、結局のところ、すぐに“いつも通り”で、実は“いつも通り”じゃない!?とみせかけて、その先にあるのは、確実に“いつも通り”、いいや、むしろ最終回だからこそ、“いつも通り”になってたまるか!!という意地を見せつけるかのように、“いつも通り”を平然とやってのけてしまう『おいハンサム!!』!!!う~ん、これぞ、まさに、“いつも通り”パラドックス!!!!(どういうことだよ!)

だってだって、『おいハンサム!!2』の最終回は、まさか、その設定が、「クリスマス間近」なんだもの!!!!

それって、通常のドラマであれば、“いつも通り”=最終回あるある、じゃないですか。だけど、『おいハンサム!!』からしたら、そんなまさか、普通のドラマにおもねるかのような「クリスマス間近」設定を持ってくるなんて、おいおい、『おいハンサム!!』がここへきて、“いつも通り”じゃない、超ベタベタな、THE最終回感満載の、安易な最終回展開を繰り広げちゃうのか?!

なーんて、思いきや、通常のドラマでは、“いつも通り”の“クリスマス間近”で、コーティングをしていながらも、『おいハンサム!!』からしたら、一切、“いつも通り”にはさせない!!超超屈強な“いつも通り”が繰り広げられるのです!

うーん、もう、ホントに、何が何だかですが、そんな、“いつも通り”じゃない?!ようで“いつも通り”の、『おいハンサム!!2』最終回、お見逃しなく!!!

で、そんなこんな、意味がわからないエピソードが羅列される“いつも通り”を繰り返しながらも、結局のところ、安心感という名の、“いつも通り”に着地して、ドラマとしての満足感を得られてしまったのは、やっぱり、源太郎パパのおかげよね…(急に)。

ここまで、散々、シーズン1ではユウジ(須藤蓮)に、今シーズンでは姉妹たちと公式のあらすじに、一人でしきりに盛り上がりしてしまって、パパをぞんざいにあつかってしまっていたけれど(一回も名前登場しないことも多々)、こんなにハチャメチャな物語を、“いつも通り”の安心感で包み込み、そうはいっても『おいハンサム!!』らしい、わけのわからない“いつも通り”の塩梅(あんばい)も残しながら、主人公として、一家の大黒柱として、芯がある“いつも通り”を表現できていたのは、源太郎パパ、吉田鋼太郎さんのおかげよね…。

だって、あの源太郎パパは、沁みることもできるし、笑わせることもできるし、失笑もさせるし、ドン引きもするし、最終的にはカッコいいし、とはいえかっこ悪いし、だけど結局は顔も声も、超絶“ハンサム”だし…っていう、そのバランスが絶妙過ぎて、パパがパパであったからこそ、このドラマの“いつも通り”が“異常”にならずに、“いつも通り”に着地できたんだよね…。

そんな、源太郎パパに、もう、“テレビ”では、会えなくなるなんて……。

って、そう、そうなのよ。このドラマ、まさかの映画化(笑)でした。

だもんで、映画化!だからって、ド派手なアクションやカーチェイス、超豪華なロケーションやスケール感も、きっとあるはずはない!(失礼)この『おいハンサム!!』の映画でしか描けない、スクリーンでの、“いつも通り”がどんな”いつも通り”なのか、気になって、仕方ない!!よね!?

ドラマ版では、映画版への示唆すらない(マジでちゃんと終わるし)、それがあまりに潔くて、気になってしかないよ!!6月21日に公開ですってよ!?(急な宣伝)

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