衛星データ利用人材拡大へ 天地人、sorano me、慶應義塾大学、JAXAが「衛星利用ビジネス検定」の開発に着手

慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(慶應SDM)は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)、株式会社天地人、株式会社sorano meと、新たな発想の宇宙関連事業の創出を目指す「JAXA宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)」の枠組みのもと、2023年12月より「衛星利用ビジネス検定」に関する共創活動を開始した。

国内外で民間主導の宇宙開発が拡大し、人工衛星の数やデータ量が急速に増加している。しかし、衛星データを解釈し、利用できる人材が不足しており、エンドユーザまで広く価値を届けることができていない現状がある。そこで、本共創により、教材及び検定システムの開発を通じて、衛星データの使い道を広く世の中に啓蒙するとともに、衛星データ利用人材拡大を狙う。

衛星データ利用人材拡大を目指して天地人とsoranome が開発を進めている教材及び検定システム開発に、慶應SDMが持つ教育研究プログラムの設計のノウハウと、JAXAによる衛星データを事業者の提供価値に変換するノウハウを組み合わせて衛星利用ビジネス検定の事業化を目指す。

検定の受験者には、現場を持つビジネスパーソン、地域を守る自治体職員、地球規模課題に取り組む学生を主に想定。検定受検をきっかけに衛星データ利用について学び、その成果を武器にさまざまな分野で活躍してもらうことを期待している。

最初のステップとして、プロトタイプであるβ版検定を2024年6月頃を目処に試行的に開催する予定。β版では本番の検定と同様に、設問に回答して衛星利用ビジネスに関するスキルを評価する。β版検定で得られたフィードバックにより、検定内容を充実化させ、2024年内を目処に協会を設立し、衛星利用ビジネス検定の開始を目指す。

参考:【慶應義塾大学】天地人、sorano me、慶應義塾大学、JAXA、「衛星利用ビジネス検定」の開発に着手 〜衛星データを価値に変換できるスキルを磨く〜 (PDF)

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