茨城県産メロン品評会 食味、糖度 高品質を証明 2部門で頂点決定

県主催のメロン品評会で最優秀賞に輝いた赤肉メロン部門の石田和徳さん(左)とイバラキング部門の根崎直喜さん=水戸市千波町

目指すは質量ともに日本一-。茨城県産メロンの高品質を証明する県主催の品評会「King & Queen コンテスト」の最終審査が24日、同県水戸市であった。県オリジナル品種「イバラキング」と赤肉メロンの2部門にエントリーした各5点について、専門家が食味や糖度、外観の良さなどを総合的に審査した。イバラキング部門は同県鉾田市徳宿、根崎直喜さん(45)が2年連続で最優秀賞。赤肉メロン部門は品種「クインシー」を出品した同、石田和徳さん(64)が頂点に輝いた。

イバラキングは県が20年をかけて開発。2011年に品種登録された。上品で爽やかな甘みが特長で、県は認知度の向上に取り組んでいる。

県はブランド力と販路拡大を図ろうと、県産農産物の重点5品目の一つに位置付けてPRを展開。昨年、品評会で最優秀賞を受賞したイバラキングは都内で販売され、これまでの2倍超の価格に当たる1玉1万800円を付けた。県はイバラキングの高品質を示すことで、県産メロン全体の評価を高める〝けん引役〟を期待する。

品評会は昨年に続き2回目。2部門に計23点の応募があり、1次審査では外観や糖度などを評価した。この日は食感などに加え、編み目模様、アンテナと呼ばれるT字形のつる、果実全体の形のバランスなどの「見た目」を百貨店バイヤーら8人が見極めた。審査委員長のシェフ、鎧塚俊彦氏は「昨年と比べてレベルが上がっている。見た目も味も良く、生産者が非常に努力した結果」と評価した。

受賞メロンは、今月にも都内の高級果実専門店などで贈答用として販売されるほか、鎧塚氏のスイーツ店で提供される。

大井川和彦知事は「生産者にますます生産技術を磨いてもらえるよう、県もしっかり応援していきたい」と述べた。

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