大分市産オオバ、家庭での消費拡大へ JAおおいた大分市大葉部会、レシピ紹介や料理教室【大分県】

オオバを使った料理を取り分ける参加者=大分市中央町のリストランテ クインディチ
おおいた和牛をオオバと塩こうじで漬けるシェフ

 【大分】JAおおいた大分市大葉部会(甲斐武範部会長)が、市産オオバの、家庭での消費拡大に力を入れている。コロナ禍で業務用の売り上げが減ったため。交流サイト(SNS)でのレシピ紹介や市民らを対象にした料理教室を定期的に開催しており、21日には同市中央町のイタリア料理店「リストランテ クインディチ」で本年度初めての料理講習会が開かれた。

 同部会には、14農場が所属し、約22ヘクタールで約550トンを栽培。販売額は16億円で国内販売量の約10パーセントを占める。8割が業務用で、コロナ禍ではかなりの打撃を受けた。

 そこで2020年にインスタグラム(写真共有アプリ)にアカウント(ooba_oita)を開設。家庭向けに開発したオオバ料理のレシピを定期的に紹介し、これまで100品以上をアップした。

 県内の料理人や料理研究家をアドバイザーに迎えた料理教室は年数回のペースで開催。この日は市内を中心に23人が集まった。

 講師を務めたのは同店オーナーの梯哲哉さん(51)とシェフの玉井徳裕さん(40)、同市の料理研究家坂本薫さん。3人はオオバと塩こうじで漬けたおおいた和牛の塩釜焼き、オオバやトマト、ピーナツバターなどのソースで味わうヒラメの刺し身などオオバを使ったコース料理7品の作り方を紹介。参加者は、新ジャガのニョッキ・オオバのクリームソースに挑戦した。

 同市の主婦井上弘子さん(51)は「オオバは和食の添え物というイメージで、活用法に限界があった。シェフから直接アドバイスをもらい、調理のバリエーションが広がった」と喜んでいた。

 副部会長の安東幸治さん(55)は「各地でやってほしいという声を聞く。これからも手軽にできる料理を紹介し、オオバの消費の底上げをしていきたい」と話している。

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