液体水素エンジンでS耐参戦 トヨタ、タンク改良などで航続距離伸ばす

トヨタの水素エンジン車

 トヨタ自動車は24日、富士スピードウェイ(静岡県小山町)で同日から3日間開催される自動車レース「スーパー耐久富士24時間レース」に液体水素を燃料として搭載したGRカローラで参戦したと発表した。昨シーズンからの課題だった、燃料ポンプの耐久性を向上したほか、タンクの改良により液体水素の積載量を増やし、航続距離を伸ばした。

 燃料ポンプでは、トルクを伝えるクランクにおいて、デュアルドライブと呼ばれる機構を導入することで耐久性を向上。昨シーズン、8時間ごとに交換していたポンプは、本レースでは交換回数ゼロを目指す。

 また、液体水素を貯めるタンクの形状を円筒形から楕円(だえん)形に変更することで、容量は1.5倍に増加した。

 昨シーズン、同所で開催されたS耐最終戦では、1回の水素供給で航続ラップが約20周だった(1周約4.5キロメートル)。今シーズンは1.5倍にあたる30周を目標としている。

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