第70回県高校体育大会陸上競技大会は24日、とうほう・みんなのスタジアム(福島市)で開幕した。初日は男女8種目の決勝が行われ、男子走り幅跳びは君島凪冴(なぎさ)(日大東北3年)が7メートル26(追い風参考)で2連覇を果たした。
大会は27日までの4日間。第2日の25日は、男女100メートルや男子5000メートルなど男女13種目の決勝が行われる。男子8種競技も順位が決まる。
各種目の上位6位(男女競歩は上位5位、混成競技などは上位4位)は6月14日から同スタジアムで開かれる東北大会に出場する。
◇男子 ▽走り幅跳び〈1〉君島凪冴(日大東北)7メートル26〈2〉林由馬(福島工)〈3〉小松翔(帝京安積)〈4〉佐藤希光(福島成蹊)〈5〉高岡幸太(郡山)〈6〉小沼佑介(帝京安積)〈7〉荻野蓮(いわき総合)〈8〉佐藤弘陵(会津工)
唯一の7メートル台、跳躍進化
スピードに乗ったまま勢いよく跳躍し、掲示板に映る記録を確認すると、ガッツポーズとともに安堵(あんど)の表情がこぼれた。男子走り幅跳びで、追い風参考ながら7メートル26を記録し2連覇を果たした君島凪冴(日大東北3年)。唯一となる7メートル台の跳躍で昨年王者の実力を示した。
向かい風が強かった前半3回の跳躍は、ファウルで1回目以降の記録が残らなかった。悔しさをぶつける思いで臨んだ4回目。観客の手拍子をあおり気持ちを高ぶらせた。会場の後押しを受けた跳躍で、7メートル越えを記録。その後、自己ベストの7メートル40に挑んだが、助走のスピードが上がり切らなかった。達成感をにじませながらも「もっと跳べた」と反省を口にした。
昨年、2年生ながら全国高校総体3位となった君島は、追われるプレッシャーを感じていた。「成績よりも記録」と、自分の跳躍に向き合うことで意欲を保った。練習では傾斜板を使って高い跳躍を身につけた。走りにも力を入れ、全体のバランスが良くなるように心がけた。
「満足していない。7メートル80跳びたい」と話す君島。向上心にあふれる思いを東北大会にぶつけるつもりだ。(江藤すず)