小児がんの子に家族旅行を 東京のNPO法人 ハウステンボスに6組招待

園内を散策し「スカイカルーセル」などを楽しむ馬原さん家族=佐世保市、ハウステンボス

 小児がんの子どもと家族を旅行に招待する「スマイルスマイルプロジェクト」が22、23の両日、長崎県佐世保市のハウステンボス(HTB)で行われ、福岡、熊本県の計6組約30人が旅行を楽しんだ。
 「家族でかけがえのない時間を過ごしてほしい」と、国際的な医療支援活動を展開する認定NPO法人「ジャパンハート」(東京、吉岡春菜理事長)が実施。新日本製薬(福岡市、後藤孝洋社長)が協賛で参加し、家族の旅をサポートした。
 2017年に同製薬が協賛して九州で初開催し、HTBで開くのは6回目。ジャパンハートの医師、看護師、同製薬社員ら計約20人が付き添いながら、園内の散策や交流会などを楽しんでもらった。
 治療で今年3月まで入院生活をしていた熊本市の馬原遥ちゃん(3)は、父親の孝幸さん(34)、母親の明沙さん(34)、妹の玲ちゃん(1)の家族4人で来園。人気キャラクター、ミッフィーのコーナーやメリーゴーラウンド「スカイカルーセル」などを体験し大喜びしていた。
 両親は「一日一日が大切。大事な思い出をつくりたい。外出もなかなかできない状況の中、家族旅行ができて幸せ。写真をいっぱい撮りたい」と笑顔を輝かせた。
 吉岡理事長は「家族が一緒に過ごし心安らぐ時間を、みんなで力を合わせて提供したい」、後藤社長は「家族の笑顔が私たちの喜び。社員にとってもありがたい経験」と語った。

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