福島県建設業協会が若手人材の確保対策強化 仕事体験会や座談会 時間外労働の上限規制強化に対応

建設業の課題解決への決意を示す長谷川会長

 福島県建設業協会は今年度、若手人材の確保に向け、仕事体験会や座談会など、中高生らを対象に建設業への理解促進活動を展開する。今春から適用された時間外労働の上限規制強化に対応できるよう、担い手の大幅増を目指す。24日に福島市で開かれた総会で今年度の事業計画を決めた。

 進路決定の参考にしてもらおうと、中学生の体験型現場学習会に初めて取り組む。測量やICT機器を使った工事などの体験を通して建設業の魅力などを伝える。座談会は、生徒や教員、建設業関係者の意見交換の場として県内全域で実施する。県と連携した「道の駅」での広報活動も展開し、子どもや保護者向けの動画によるPRや体験イベントなどを計画する。

 同協会が昨年4月に新卒者採用を計画する会員企業の状況を調べたところ、約半数が採用に至らなかった上、約2割が希望した人材が採用できないなど、課題が浮き彫りになったことから、担い手対策の強化策として取り組む。

 総会終了後、長谷川浩一会長は報道陣の取材に対して残業時間規制への対応などを迫られる業界の状況に触れ、「働き方改革に取り組む中、適正な工期設定への理解が広まるよう要望、周知に力を入れたい」と話した。

© 株式会社福島民報社