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昨年青森県警に落とし物として届けられた現金の総額が約1億4837万円に上り、過去10年間で最多だったことが県警への取材で分かった。担当者は、新型コロナ流行期の行動制限が緩和されて、人の動きが活発化したことが影響したのでは-とみている。
県警会計課によると、現金の落とし物は新型コロナ流行前の2019年は約1億2668万円、新型コロナ流行期の20~21年は1億1千万円台、22年は約1億2382万円と推移してきた。件数は23年10万7202件、22年11万4709件、20~21年10万件台だった。
23年の落とし物の主な内訳はカードや会員証類が約2万1千点、タオルなど生活用品約1万4千点、傘約6600点、財布約4400点、手袋約3900点など。ワイヤレスイヤホンを含む音響関連品は約1500点で、前年から約500点増えた。
警察に届けられた落とし物は、保管期間の3カ月以内に持ち主が判明しない場合、拾った人(拾得者)に所有権が移る。拾得者が引き取らないまま2カ月を過ぎると、今度は都道府県などに所有権が移る。
同課の坂下浩章課長は、新型コロナ禍が明け、訪日外国人を含めた観光客らが多く青森県を訪れるようになったことが増加の一因ではないか-と推測し「貴重品は肌身離さず持ち歩くようにし、拾った人はすぐに警察に届けてほしい」と呼びかけている。