天皇、皇后両陛下が岡山県入り 即位後初 植樹祭臨席、真備視察へ

特別機で岡山桃太郎空港に到着、出迎えに笑顔で応じられる天皇、皇后両陛下=25日午前11時22分、岡山市北区日応寺(代表撮影)

 天皇、皇后両陛下は25日、岡山市で26日に開かれる「第74回全国植樹祭」に出席するため羽田発の全日空特別機で岡山県入りされた。両陛下の来県は2019年の即位後初めて。26日まで滞在し、18年の西日本豪雨で被災した倉敷市真備町地区の視察なども行う。

 両陛下は25日午前、岡山桃太郎空港(岡山市北区日応寺)に到着。伊原木隆太知事や河原雄介県警本部長、大森雅夫岡山市長らの出迎えを受けた。空港から車で滞在先のホテルに向かう沿道には大勢の県民が集まって小旗で歓迎し、両陛下は車内から笑顔で手を振って応えていた。

 午後は岡山工業高(同伊福町)を訪ね、生徒らから学校活動の説明を受けた後、植樹祭で演奏を披露する岡山市ジュニアオーケストラの練習に耳を傾け、懇談では生徒たちに将来の夢などを尋ねた。岡山コンベンションセンター(同駅元町)では国土緑化運動・育樹運動ポスター原画コンクールの入賞作品を視察し、緑化功労者と交流した。

 両陛下は宮内庁を通じ「初めて2人そろって岡山県を訪れることができ、うれしく思います。多くの県民に温かく迎えていただいたことに心から感謝いたします」とのコメントを出した。

 天皇陛下は25日の公式行事終了後、上皇さまの姉・池田厚子さんの岡山市内の自宅を訪ねて面会した。

 26日はジップアリーナ岡山(同いずみ町)で開かれる全国植樹祭に臨席し、倉敷市真備町地区を訪問後に帰京する。天皇陛下が岡山を訪れるのは皇太子時代の16年全国高校総体以来8年ぶり、皇后さまは初めてとなる。

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