長官銃撃「自白」の受刑者死亡 別事件で服役、医療刑務所

中村泰受刑者

 1995年に国松孝次警察庁長官(当時)が銃撃された事件で、犯行を「自白」した中村泰受刑者(94)が、22日に医療刑務所「東日本成人矯正医療センター」(東京都昭島市)で死亡していたことが25日、関係者への取材で分かった。病死とみられる。2001年に大阪市で起きた現金輸送車襲撃事件で無期懲役が確定し、服役していた。

 警察庁長官銃撃事件を巡っては10年10月、弁護士が殺人未遂容疑で告発状を提出。東京地検特捜部は「自白の信用性に疑義があり、犯人と認めるに足りる証拠がない」として、嫌疑不十分で不起訴とした。

 国松氏は95年3月30日、自宅マンション前で狙撃され、一時重体となった。

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