将来の不安を解消するために、老後資金を貯めている人は多いでしょう。
MoneyFixが実施したアンケート調査によると、多くの人が銀行口座でお金を貯めていることがわかりました。
しかし、銀行口座に預金しているだけでは、今後物価上昇によって資産価値が目減りしてしまう可能性があります。
老後資金を貯めるには、預貯金だけでなく投資も視野に入れる必要があります。
この記事では、老後資金を貯めるのに預貯金が適していない理由や、資産の目減りを防ぐための対処法について解説します。
老後の生活資金を銀行口座で貯めている人が大多数
MoneyFixでは、LINE公式アカウントの友だちを対象に「貯金に関するアンケート調査」を実施しました。
預貯金をどこに預けているのかについては、「メインで使っている銀行口座」(44.0%)が最も多く、「預貯金専用の銀行口座」(20.6%)、「手元で貯めている(貯金箱、金庫など)」(10.2%)と続きました。
半数近い人が銀行口座と回答しており、中には貯金箱や金庫など、自宅で貯めていると回答した人もいました。
預貯金する目的については、「老後の生活資金」(40.1%)が最も多く、「生活費」(33.2%)、「突発的な出費のため」(28.2%)と続きました。
生活費や突発的な出費のためにお金を預けるのであれば、いつでも引き出すことができる銀行口座がよいでしょう。
しかし、老後の生活資金が目的であれば、銀行預金は最適とは限りません。
物価上昇によって、資産価値が目減りしてしまう可能性があるからです。
物価が上昇するとお金の価値が下がる
総務省統計局の「2020年基準 消費者物価指数 全国 2024年(令和6年)3月分(2024年4月19日公表)」によると、2024年3月時点における商品やサービス価格は、前年同月比と比べて2.7%上昇しているという結果が出ています。
これは、1年前に100円だった商品の価格が、102.7円に上昇したということです。
つまり、1年前に100円で買うことができた商品が、100円では買えなくなったということを意味します。
物価が上昇すれば、それだけお金の価値が目減りしていくことになります。
例えば、いま、銀行預金が500万円あるとしましょう。
仮に、物価が毎年2%ずつ上昇した場合、500万円の実質的な価値は、以下のように目減りすることになります。
- 5年後:約452万円
- 10年後:約409万円
- 20年後:約334万円
- 30年後:約273万円
資産の目減りを防ぐには
銀行の預金金利が、物価の上昇率を上回っていれば資産価値が目減りすることはありません。
しかし銀行の預金金利は0.2%程度と低金利なため、このまま物価上昇が続くと、貯金をしているだけでは、資産価値の目減りを避けられません。
したがって、資産の目減りを防ぐためには、投資をすることで、物価上昇率を上回るリターンを求める必要があります。
投資はリスクが怖いと思うかもしれませんが、2%程度の物価の上昇と同程度のリターンを目指すのであれば、比較的リスクの低い投資といえます。
投資商品のなかでもリスクの低い、全世界株の投資信託の場合、20年間投資した場合の年間平均利回りは6%程度です。
全世界株の投資信託で長期間、積立投資をすれば、銀行に預けておくよりも資産価値が減るリスクは低いといえるでしょう。
あわせて読みたい
調査概要
- 預貯金に関するアンケート
- 【調査実施会社】株式会社ウェブクルー
- 【調査期間】2024年4月5日(金)~2024年4月11日(木)
- 【調査方法】MoneyFixのLINE公式アカウントでのアンケート
- 【調査人数】1,410人