今田美桜『花咲舞』トレンドに逆行する安定志向が好評 杏版にはない山本耕史・上川隆也の強力フォロー

今田美桜(C)ピンズバNEWS

今田美桜(27)主演の連続ドラマ『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ系/土曜よる9時)の第7話が、5月25日に放送される。他のドラマが軒並み視聴率の数字を落とす中、世帯平均が石原さとみ(37)主演『Destiny』(テレビ朝日系)と並んで7%台を維持。個人も4.5%を維持している(ビデオリサーチ調べ/関東地区)。

同ドラマは、池井戸潤氏の小説が原作で、14、15年に杏(38)主演で放送し大ヒット。今回はドラマと同名の新作小説が原作で、東京第一銀行の臨店班で働く花咲舞(今田)が、訪問先の支店で毎回巻き起こる、事件や不祥事を解決していくエンターテインメント。好調の一方で、いまだに杏の前シリーズと比較する声も多いがーー。

5月18日放送の第6話は、神保町支店での臨店を終えた舞と相馬健(山本耕史/47)は、舞の叔父・花咲健(上川隆也/59)とともに寿司屋へ。そこで常連客・谷原道代(宮崎美子/65)から、5年前に亡くなった娘・谷原奈保子(堀田茜/31)の銀行口座内で娘の死後、何千万円ものお金が動いていたと相談を受ける。

奈保子の口座は産業中央銀行のものだったため、銀行側からは調査できない。そこで舞たちは、奈保子が亡くなる直前まで働いていたヘブン製薬を調査する。そこは、もやもや病という脳の病気の新薬を開発する会社だったが、5年前に出資会社に裏切られ、新薬の開発を成し遂げられないまま倒産しており……という展開。

また、舞が自宅近くの橋の上で、酔っ払っている昇仙峡玲子(菊地凛子/43)と出会い、介抱するエピソードも。X(旧ツイッター)上の反響は、《舞&昇仙峡、W健でそれぞれ親交を深めているのがとても良かった》《序盤で明らかなヒール役だと思われた菊地凛子が、物語が進むにつれ、じょじょに人柄が見え打ち解けていく展開いいな〜》などと好評だ。

■重いドラマに疲れている?

「好調の理由は、安心して見られるということでしょう。1話完結で、最後はめでたしめでたしの勧善懲悪もの。今期は『アンチヒーロー』(TBS系)や『アンメット』(フジテレビ系)、『Destiny』『Believe』(ともにテレビ朝日系)など、重めでミステリー要素の強いドラマが多いので、週末の土曜に深く考えずに見られる本作は貴重です」(ドラマライター/ヤマカワ)

昨今のドラマは、ネット上での考察の盛り上がりを期待して、ミステリー作品が多くなってきている。その反動もあり、気を抜いて見られる『花咲舞が黙ってない』に流れてくる視聴者は多いのだろう。

「舞(今田)と臨店班でバディを組む相馬健(山本)、叔父として陰で支える花咲健(上川)の存在も大きいです。舞にはX上で《余計なことを言い過ぎる》など、冷静さが足りないという声もありますが、それを2人がうまく補っていて、ドラマに安定感を与えています。こういう安心して見ていられる感は、杏バージョンにはなかった魅力です」(前同)

ドラマはそろそろ終盤に向かう。東京第一銀行と産業中央銀行という、ライバル銀行同士の合併でひと悶着起きそうだが、敵と思われていた昇仙峡(菊地)も味方になってくれそうな雰囲気になってきた。安定感のある年上サブキャラの存在もあり、最後まで安心して見ていられそうだ。

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