子どもが自動車免許を取って、「家の車を運転したい」と言います。自動車保険を子どもの分も入るのに、保険料がお得になる方法はありますか?

子どもが自動車保険に加入する場合

子どもが免許を取得して親と同じ車に乗る場合、自動車保険をどのように契約するとよいでしょうか。

自動車保険は運転する人の区分を変更することで、契約者のほか、配偶者や子どもも補償を受けられるようになります。本項では、具体的な契約方法や条件の見直し方について解説します。

運転者の範囲を変更する

自動車保険の場合、「契約者」「記名被保険者」「自動車所有者」でそれぞれ名義があります。これはそれぞれ、「自動車保険と契約している人」「車を運転する人」「車を所持している人」です。

例えば補償範囲が「本人限定」の場合は、記名被保険者のみが補償の対象となります。子どもにも補償を広げたい場合は「限定なし」などにして、子どもも含まれるように補償範囲を変更しましょう。

運転者の年齢条件

子どもが家の車を運転するようになったら、運転者年齢条件の区分も見直しましょう。年齢条件の区分には「区分なし」「21歳以上」「26歳以上」「35歳以上」があります。子どもが21歳未満の場合は「区分なし」に範囲を広げてください。

区分なしにすると、保険料が高くなる傾向にあります。しかし、節約したいからといって区分を変更しないでいると、事故が起きたときに年齢条件から外れる子どもは補償されなくなる恐れがあります。

お得に子どもの自動車保険へ加入する方法

親の自動車保険の補償を子どもも受けられるようにすると、特に子どもの年齢が21歳以下の場合は保険料が高くなり、親の負担が増す可能性が高いです。

「自動車保険料が高くなるのはつらい」「子どもはめったに運転しないからもったいない」などという人は多いでしょう。そこで本項では、お得に自動車保険の補償を受けられる方法を2つ紹介します。

1日自動車保険

子どもが車に乗る回数が少ない場合は、「1日自動車保険」に加入する方法があります。自動車保険の補償範囲に子どもを追加するよりも、お得になるかもしれません。

1日自動車保険は、保険会社や契約内容によって料金はさまざまであるものの、1日あたり数百円から加入できるものが多いです。補償内容はプランや付帯する特約によって違いますが、自分や同乗者のけがや対人・対物賠償、ロードアシスト、借用車の補償、弁護士費用などを補償してもらえます。

1日自動車保険を利用する条件は、18歳以上・運転免許を所持している・借りる車が自家用車であるなどです。スマートフォンやパソコンのほか、コンビニのマルチコピー機から手続きできる自動車保険もあります。

子供特約

保険会社によっては、親が加入する自動車保険に「子供特約」をつけることが可能です。子供特約であれば、記名被保険者の年齢区分を変えずに、子どもの年齢を設定すれば補償を受けられます。そのため、子どもの年齢に合わせて補償の範囲を広げるよりも、お得になる可能性が高いです。

子供特約の追加・解除はいつでもできます。夏休みなどの長期休暇のときだけ子どもが親の車を運転するケースでも利用しやすいでしょう。

子どもの車の乗り方に合わせて自動車保険に加入しよう

親の車に子どもが乗る場合、親の自動車保険の補償範囲を広げる必要があります。保険料をおさえたいがために補償範囲を広げずにいると、いざというときに子どもが補償を受けられなくなるため、保険の見直しをしましょう。

そのほか、「1日自動車保険に加入する」「子ども特約をつける」などの方法があります。子どもがどれくらい親の車に乗るのかによって、適切な自動車保険を選びましょう。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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