電気の力で減塩食品の塩味やうま味を増強する「エレキソルト スプーン」

キリンホールディングス(キリン)は、ヘルスサイエンス領域の新規事業として、電気の力で減塩食品の塩味やうま味を増強する食器型デバイス「エレキソルト スプーン」の予約・抽選販売を、5月20日から公式オンラインストアで開始した。初回は200台限定となる。また、6月からハンズの一部店舗でも数量限定で販売する。

食器型デバイス「エレキソルト スプーン」のロゴ

公式オンラインストアで数量限定抽選販売

「エレキソルト スプーン」は、明治大学 総合数理学部先端メディアサイエンス学科の宮下芳明研究室との共同研究によって開発した、減塩食品の塩味を約1.5倍に増強させる独自の電流波形の技術を搭載した食器型デバイス。“おいしい食事のある人生を、すべての人に”を基本の考え方として、社会課題と顧客の減塩食の味に対するニーズに向き合うために開発したという。

食器型デバイス「エレキソルト スプーン」利用イメージ

同社調査では、減塩に取り組んでいる人が「薄味ではなく濃い味で食べたいもの」は、1位がラーメン、2位がみそ汁という結果になった。これは、減塩で食べることを控えているラーメンを「ご褒美食」として濃い味で食べたいというニーズや、「汁物」のように日常的に食べるものをおいしく食べたいというニーズが背景にあることを示している。

エレキソルトの商品化に向けて、これまで箸やお椀といった食器を含め開発を続けてきたが、顧客ニーズが高い食事の内容や技術特性を考慮し、まずは「スプーン」の開発と販売を行うこととした。

今回の「エレキソルト スプーン」では、スプーン先端から微弱な電流が食品に流れ、塩味やうま味など、食事の味わいを増強する効果を発揮する。食卓で自然に使うことができるよう開発当初から改良を重ね、持ちやすさと耐久性にこだわった設計とした。スプーンの柄にあるスイッチで電源を入れ、好みの強度(4段階)を選択し、通常のスプーンと同様に使用する。

価格は1万9800円。初回の販売台数は200台(1人最大2台)。抽選販売の応募期間は5月20日から6月2日まで。抽選結果は6月6日に発表する予定。なお、6月以降も販売を予定している。

同社では、今後もスプーン以外の食器類への展開や減塩食メニューの開発提案を進め、企業や自治体とも連携しエレキソルトの活用シーンや市場の拡大を図る。エレキソルトは、顧客が楽しく・おいしく・健康的な食習慣を実現できるサービスの提供と健幸な社会の実現を目指していく。

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