世界パラ陸上で「ゆるキャラレース」1着は? 愛らしく走る8体に歓声 神戸

第1レースで競い合う(左から)すまぼう、なぁタン、キタールさん、ハートン=25日午後、神戸市須磨区緑台、ユニバー記念競技場(撮影・中西幸大)

 パラ陸上の世界選手権最終日の25日、ユニバー記念競技場(神戸市須磨区)では「神戸ゆるキャラレース」が行われた。神戸市内9区のうち、7区の公式キャラクターと兵庫県のマスコット「はばタン」が50メートル走に挑んだ。4体ずつ2レースに分かれて走り「なぁタン(同市長田区)」と「はばタン」がそれぞれ1着となった。愛らしく走る姿に、会場は熱い歓声に包まれた。

 接戦の第1レース。同市ホームページで「短所=よくドジをしてしまう」と紹介されるなぁタンが転ばずに7秒66でゴール。1着候補と期待されていた脚の長い「キタールさん(北区)」と競り合った。須磨区の海に住む海ぼうずの「すまぼう」も大健闘の3着。まん丸な体形の「ハートン(兵庫区)」は短い脚を小刻みに動かし、声援を受けながら遅れてフィニッシュした。

 第2レースは、はばタンが独走態勢を築き、7秒20で1着となった。続いてKOBEシューズを履いた「かもめん(中央区)」が2着。「ごしきまろ(垂水区)」は特技のワープを行わず、真剣勝負に挑み3着だった。ウエストが249(ニシク)センチの「神戸ウエストン(西区)」は短い手足を動かし最後にフィニッシュした。

 小学校に通っている設定のなぁタン(8)は激戦を制し「長田名物粉もんのパワーで頑張った。有志の区役所職員からもらった赤い靴が走りやすかった」と笑った。ゆるキャラ8体の中で最高タイムをマークしたフェニックス(不死鳥)のはばタン(21)は「気持ちよかったよ。楽しく走ることが勝利の秘訣です」と誇らしげに話した。

 レース後、大会組織委員会事務局の川端康文さんは、脚の長さと胴体の動きやすさが勝負の決め手と分析。「だけど足が遅いのも癒やしがあっていいね」と笑顔だった。(井筒裕美)

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