『花咲舞が黙ってない』今田美桜が支店長を名台詞で一喝 紀本との板挟みに思い悩む昇仙峡

ドラマ『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ系)第7話では、前回に引き続き東京第一銀行と産業中央銀行の合併は進展を見せず、半沢直樹(劇団ひとり)も回想のみの登場と、最終盤に向けてギリギリと力を溜めている印象だ。

第7話にゲスト登場するのは、無差別刺傷事件の犯人・富樫研也(夙川アトム)、その富樫のローン担当をしていた四谷支店の三宅翔太(倉悠貴)、舞(今田美桜)のかつての同僚の小夜子(大西礼芳)。四谷支店の大口取引先である舟町ガスがガス機器の欠陥を隠蔽していることを三宅は知ってしまう。そのことを上司に報告するも、ガス爆発事故が発生。舟町ガスに150億の融資を実行したばかりだった東京第一銀行の四谷支店では、必死な不祥事の隠蔽が行われていた。

支店長の岩田(田中美央)からの権力に屈せず、三宅の報告書を証拠として告発した小夜子。それでも恫喝にて押し潰そうとする岩田に、舞から「お言葉を返すようですが」と久々の一喝が入る。そこに現れたのは、昇仙峡(菊地凛子)。四谷支店の虚偽報告は執行役員の紀本(要潤)へ伝達するとともに、昇仙峡は舞に「正義を振りかざして、いい気になるのも大概になさい」と注意する。

それは舞と相馬(山本耕史)が許可もなく産業中央銀行の四谷支店に出向いたこと。合併準備委員会に影響を与えかねない行動に、昇仙峡は「この銀行の求める正義と一致するとは限らないということを覚えておきなさい」と舞に注意する。前回、泥酔した昇仙峡を舞が介抱し、距離が縮まっていたのも束の間、再び冷徹な任務遂行の昇仙峡へと戻ってしまったのだろうか。昇仙峡から報告を聞いた紀本は、「許可なく産業中央銀行に出向いて事実を突き止めた。おかげで当行の面目は丸つぶれだ!」と憤慨しながら、「我々の使命を阻害する者は徹底的に排除しろ」と昇仙峡に命ずる。

酒肴処「花さき」で「腐った銀行を私が変えてやります!」とビールジョッキを片手に誓う舞の一方で、昇仙峡は紀本との板挟みになり思い悩んでいるように見える。昇仙峡は、正義感の強い舞に亡くなった恋人の川野(平原テツ)の面影を重ねているからだ。第6話では相馬が、川野が亡くなった理由を自殺とも話していたが、第8話では川野の死の真相が明らかに。かつて支店長だった紀本とそりが合わず、心を病んで自殺をしたというが、果たして。
(文=渡辺彰浩)

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