台湾人観光客の訪中旅行は年齢に「断層」、若者は日本に関心―香港メディア

香港メディアの香港01は、 「中国大陸を訪れる台湾人観光客の年齢に明らかな『断層』がある」との記事を掲載した。写真は台湾桃園国際空港。

香港メディアの香港01は、 「中国大陸を訪れる台湾人観光客の年齢に明らかな『断層』がある」との記事を掲載した。

記事は台湾メディアの報道として、「台湾は2008年に両岸直行便を開放した。08~23年のアウトバウンドデータによると台湾から中国大陸に飛んだ人は累計で延べ3815万人だ」と紹介。そして「延べ3955万人の日本に次ぐ2番目の目的地」との説明を加え、「年齢別で最多は50代の延べ942万人、次に多い40代は延べ935万人。20代はわずか延べ290万人で、一方日本には2.25倍の延べ655万人が訪れた」と伝えた。

これに続けて記事は、「データにはビジネス客も含まれるが、台湾の人々の観光の好みが大まかながら分かる」とし、台湾の旅行関連団体の関係者が「訪中団体ツアーの参加者は中高年者が多く、若者はほぼ親などに連れられての参加のようだ」「若者が好むのは都市の流行文化だが、中国観光は田舎の景勝地や史跡が中心」と指摘したことを紹介。さらに、同関係者や他の識者からの「20~39歳の若者は日本文化の影響を比較的深く受けている。大勢の人が幼い頃から日本のドラマやアニメ、漫画を見て育ったので、自然と日本文化に好奇心を抱く」との指摘を伝えた他、政治を最近の若者が訪中旅行に消極的な一大要素だと記した。

ただ、中国グルメ・観光を紹介するユーチューブ(Youtube)チャンネルの運営者は台湾の若者に訪中旅行をPRするにはグルメやディズニーランドを出発点にできるとしている。また、10~20歳ぐらいの人は中国に比較的好感を持っており、これには中国のSNS・小紅書(RED)や中国版TikTok・抖音(ドウイン)の使用が関係していると推測。記事は、同運営者が「20代の若者の中国に対する関心は低めだと思うが、10代はそうではないはず」として「なぜなら彼らは小紅書と抖音のある環境で育ってきたのだから」と語ったことを紹介した。(翻訳・編集/野谷)

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