【酒飲みの新常識】「RTD」と「RTS」ご存じですか? 健康的に飲むなら…

健康的に飲むならグラスに注ぐ「RTS」を選ぼう

「RTD」という言葉をご存じだろうか? これはReady To Drinkの略で、すぐに飲めるものを指す。具体的には缶チューハイ、缶ハイボールなどがこれにあたる。サントリーの「RTDに関する消費者飲用実態調査 サントリーRTDレポート」(2022年)によると、RTDマーケットは14年連続で前年を上回り過去最大の市場規模になったという。中でもレモンサワーをはじめとするレモンRTD市場が前年比で117%と大きく伸びていることがわかった。

確かにRTDは便利で、私も家飲みの際はよく買う。グラスに注ぐ必要がないので洗い物も減るので面倒がない。何よりフレッシュでおいしい。だが注意したほうがいい点もある。それは外飲みをした後の帰宅途中にコンビニでRTDを買うこと。中でもレモンサワーやジントニックといった炭酸系は危険。なぜなら、翌日に持ち越すと、とんでもなくまずいからだ。多くの酒飲みはそれを体感で知っているので、「もう限界」とわかっていても、「もったいないから」と飲み切ってしまう。故に飲み過ぎてしまい、二日酔いになりやすい。学習しない私はこれを幾度も繰り返し、肝臓を傷めつけていた。「あ~、飲み過ぎた」と目覚めた朝は、大概リビングの机の上に空になったRTDがあったっけ。

では健康的に飲むにはどうしたらいいのだろう? それは「RTS」系の酒を選べばいいのだ。RTSはReady To Serveの略称で、グラスに注いで飲むものを意味する。ボトルに入ったワインや日本酒、焼酎などはまさにRTSだ。さすがにグラスに注いで飲むものなら飲み切ることはそうないし、自分の酔い具合に合わせてストップできる。

外飲みをした後、どうしても物足りないのであれば、ノンアルコールのRTDを選ぶのも手。ノンアルコールRTD市場も前年比139%と好調で、味も品質も驚くほどアップしている。「ノンアルコールを飲むなら飲まないほうがマシ」と思うかもしれないが、以前に比べ、格段においしくなったノンアルコールを選択肢の1つとして一考してみて欲しい。

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