昆虫植物写真家の進さんしのぶ 山口修、兄へ贈るコンサート 6月2日に長崎で

山口修さん(左)、山口進さん(右)

 長崎市出身の昆虫植物写真家の故山口進さんをしのび、弟で同市在住のギタリスト、山口修さん(69)が6月2日、同市内で「山口修&純子コンサート~写真家山口進いのち輝いて」を開く。修さんは「私たち兄弟は異なった手段により、さまざまな出合いや感動を表現してきた。コンサートでは写真と音楽のハーモニーを届けたい」と話している。
 進さんは2022年12月に74歳で死去。約40年にわたり世界各地を訪れ、「ジャポニカ学習帳」の表紙写真を撮影するなどしてきた。現在、進さんが暮らしていた山梨県北杜市にある昆虫館「オオムラサキセンター」では「追悼山口進展」が開催中。今月、修さんと妻のソプラノ歌手・純子さんは現地を訪れ、記念コンサートを行った。
 13年に、進さんと修さん兄弟は長崎市内で写真と音楽を融合したコンサートを開いており、“コラボ”は2回目。今回もステージのスクリーンに、進さんが撮影した世界の貴重な昆虫や植物、秘境の人々などの写真約80枚を映し出す。
 音楽は、兄の写真のイメージに合わせ、人や自然への感謝の思いを込めて選曲した。第1部は「永遠のバッハ」第2部は「アヴェマリアの軌跡」、第3部は「未来」がテーマで「ぼく達はこの星で出会った」などの曲を、修さんと純子さんが披露する。
 修さんは「7歳年上の兄は自然と人が大好きだった。魚の研究家だった父の血筋を受け継ぎ、妥協を許さず、のめり込み、写真家、ジャーナリストとしても大きな足跡を残した。そんな兄を誇りに思いコンサートを企画した」と語る。「しめっぽくならず、未来に向けた人間賛歌、自然賛歌のコンサート。多くの人に楽しんでほしい」
 2日は午後2時半から長崎市茂里町のベネックス長崎ブリックホールの国際会議場で開催。入場料3千円。予約、問い合わせは音楽小屋(電095.807.4836)(中村修二)

© 株式会社長崎新聞社