「人心一和」 坂本龍馬を思い揮毫 長崎・聖福寺

龍馬の言葉を揮毫する松本さん=長崎市、聖福寺方丈の間

 幕末の志士、坂本龍馬とゆかりのある長崎市玉園町の聖福寺「方丈の間」で22日、龍馬の言葉を揮毫(きごう)するイベントがあった。世界各地で紛争などが続く現代と龍馬が生きた時代を重ね、参加した約30人が社会のためにできることを考えた。
 和の文化や平和を発信する名古屋市の任意団体「和プロジェクトTAISHI」(宮本辰彦代表)が地域を元気づけようと企画。
 龍馬を乗せた「いろは丸」が1867年4月23日、紀州藩の「明光丸」と瀬戸内海で衝突し、いろは丸が沈没した後、同年5月22日、龍馬と紀州藩が聖福寺で談判をしたといわれる。
 地域活性化などをテーマにした講演があった後、大分市の書家、松本重幸さん(63)が縦60センチ横2.5メートルの紙に「人心一和(じんしんいちわ)」などと揮毫。龍馬は新しい国家をつくるため、戦いで散り散りになった人の心を一つにしようと、この言葉を用いたとされる。松本さんは「トップリーダーとしての龍馬を思いながら取り組んだ」と話した。

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