明石・砂浜陥没事故22年、市長ら現場で献花 「遺族の悲しみは消えない」再発防止へ思い新た

砂浜陥没事故現場で献花に臨む丸谷聡子明石市長=兵庫県明石市大蔵海岸通1

 2001年12月に兵庫県明石市の大蔵海岸で起きた砂浜陥没事故で、生き埋めになった金月美帆ちゃん=死亡当時(5)=が亡くなり、26日で22年となった。現場に花を手向けた丸谷聡子市長は「二度と事故を起こさないように、また風化させないように安全対策や職員への研修をしっかりしていきたい」と再発防止への思いを新たにした。

 美帆ちゃんは父親の実家へ帰省中に訪れた大蔵海岸で人工砂浜が陥没して砂に埋まり、意識不明のまま翌年5月26日に死亡した。

 市の幹部職員らは午前9時ごろ、事故現場を訪れた。献花後、丸谷市長は「遺族の悲しみは消えない。市民の命と安全を守るのが行政の一番大切な責任。事故が起こらないよう、市民の小さな声に迅速に対応する体制づくりに取り組んでいる」と語った。

 この事故では、当時の国土交通省と明石市の管理担当者計4人が業務上過失致死罪に問われ、最高裁で有罪が確定した。(領五菜月)

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