ACSL、五洋建設のドローンによるリアルタイム船舶土量検収システムの開発に採用。生産性が向上

開発の背景

防波堤や岸壁などの築造工事等では、工事数量を管理するために土砂運搬船ごとに石材や砂材等の積載量を検収する必要がある。五洋建設では、これまで、土砂運搬船上で元請職員が4~6名の作業員とともにスタッフやリボンテープを用いて検収していたため約 20 分を要し、さらに帳票は事務所に戻ってから作成する必要があった。

土砂運搬船が沖合にいる場合には、元請職員は交通船で往復移動する必要があり、検収に1時間以上を要するケースもあることから、検収作業の負荷軽減が求められていた。

ACSLは、国産の産業用ドローンを開発しており、すでにインフラ点検、物流、災害時の状況把握、警備などの様々な分野で活用されている。ドローンの制御を担うフライトコントローラーを自社開発しており、国産でセキュリティの面でも安心なことや、採用した LiDAR との機能統合、LTE 通信でのデータアップロード等の機能拡張が可能なことから、今回、五洋建設のドローンによるリアルタイム船舶土量検収システムの開発に採用されたという。

五洋建設が開発したPOV-DL(計測風景) 提供:五洋建設

今回、五洋建設が開発した船舶土量検収システムにより、陸上の職員1名がPOV-DLを土砂運搬船の上空まで飛行させ、光学カメラで積載状況を写真撮影し、3DLiDARで船倉内の積載形状を5秒間計測することで、積載土量が直ちに算出・表示され、帳票も自動で作成できるようになった。

ACSLは、今後も、人手不足や業務効率化等の様々な課題を抱えるインフラ点検、防災・災害、測量、農業等のあらゆる分野に携わるみなさまにとって支えとなる産業用ドローンを開発し、社会実装を推進していくとしている。

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