景気が後退しているのに物価が上昇!? 「スタグフレーション」とは一体何?

そもそもスタグフレーションとは?

スタグフレーションとは、物価上昇は続いているのに企業の売り上げも減少して、給与も上がらないという物価上昇と景気停滞が同時に起こる現象を指します。インフレやデフレと違い、物価上昇・景気停滞どちらかの対策をしても解決されにくく難しい現象といわれています。

スタグフレーションが起こる要因

スタグフレーションが起きる要因は、いくつかあります。一つは、生産コストの値上がりです。物価が上がり、本来なら企業に利益が出て従業員に還元できるのがインフレーションですが、スタグフレーションの状態では、材料の値上がりで経費がかかるため給料に還元できません。

他にも戦争や他国の情勢による影響などで、生活必需品の供給が間に合わず値上がりする場合でもスタグフレーションが起きるといわれています。また輸入大国の日本では円安の状態が続くと、食料や生活必需品の価格が上昇して家計に大きく影響します。

スタグフレーションがもたらす影響

ここでは、スタグフレーションの影響について解説します。

生活費が高騰する

まず食料品や生活必需品などの値上がりによって、家計が圧迫されます。身近な買い物で体感的に気付くケースも多いです。

例えば、コンビニで少し買い物しただけでも1,000円を超えるといったように、今までと同じ生活をしていても出費が大きくなって生活に影響を与える可能性があります。特別なぜいたくをしているわけではないのに、家計が厳しくなるため生活の幸福度が下がりストレスを感じやすくなるケースもあります。

マネープランに見通しが立ちにくい

スタグフレーションは、その原因が取り除かれないと解決しにくく、いつ物価上昇が落ち着いて景気がよくなるのか見通しの立ちにくい現象です。近年のコロナ禍でも見られたように、いつ終わるのかという不安とストレスが続いてしまいます。

スタグフレーションの中でできる取り組み

見通しの立ちにくいスタグフレーションの中で、どのような対策ができるか考えていきましょう。

資産の分散

スタグフレーションの見通しが立たないと、現状給与アップの可能性は難しいと考えられます。そのような場合には、資産の分散を検討してみましょう。銀行に預金していても、現在の超低金利状態では増える望みは低いため、国がすすめる投資や金・外貨の購入などを検討するのもよいでしょう。

新たなスキル獲得で収入の選択肢を広げる

最近話題となっているリスキリングという学び直しによって、新たな資格をとって収入アップを目指す方法もよいでしょう。国が進めている取り組みであるため、資格を取得するために国から補助金などのサポートも出ていますので、取得しやすくなっている状況です。

スタグフレーションに備えよう

スタグフレーションの終わりは読みづらく、先が見えにくい現状に不安を覚える方も多いでしょう。しかし、そのような状況だからこそやれることもあります。見通しが立ちにくいからこそ、楽しく前向きにできることを探して、未来に備えましょう。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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