引退示唆のナダルが「100%最後の全仏オープンとは言えない」。来季以降の活動の可能性を明かす<SMASH>

今季限りでの引退が濃厚となっている元世界ランク1位のラファエル・ナダル(スペイン/現275位)が、テニス四大大会「全仏オープン」(5月26日~6月9日/フランス・パリ/クレーコート)を控えた会見で、今回が最後の全仏オープンになるかどうかについて語った。

4月の「バルセロナ・オープン」(ATP500)で約3カ月ぶりのツアー復帰を果たした37歳のナダルは、その後「ムチュア・マドリード・オープン」(ATP1000)、「イタリア国際」(ATP1000)に出場。最高成績はマドリードでのベスト16進出と苦戦を強いられたが、全仏オープンに向けて一定の手応えを得た様子だ。

土曜に行なわれた会見で、「間違いなく1カ月半前より良くなっている」と語ったナダルは、続けて「だから(今後について)100%ドアを閉めるということはしたくないんだ」とコメント。

「今回が最後のローランギャロスになる可能性は大いにあるけれど、100%そうだと言ってほしいのなら申し訳ないけど言わないよ」と、今後も選手活動を続けていく可能性があることを示唆した。
またナダルは、そう考える理由について「第一に、今はテニスを楽しんでいる。第二に家族とツアーを回ることができる。みんな楽しんでいるし、僕もみんなと一緒にいられて楽しい。そして3つ目は、多かれ少なかれ健康的なコンディションで、制限なくプレーするための方法を、まだ探してないということ」と3点を挙げた。

「だからもう少し時間が欲しいんだ。もしかしたら1カ月半後には『もういい。これ以上は続けられない』と思うかもしれない。でも今回が最後になるという保証もないんだ。もちろん大きなチャンスだとも思っているからね」

2年ぶりの全仏オープンにノーシードで出場するナダルは、初戦でアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/世界ランク4位)と大会2日目の27日に対戦予定。厳しいカードになったが、ナダルは「もちろんベストな相手とは言えないけれど、それがドローなんだ。ただ、対戦に向けた準備をするだけだよ」と意気込みを語っている。

構成●スマッシュ編集部

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