一度は謝罪も取り消したケースまで…最悪のイメージダウン、“校内暴力疑惑”が浮上した韓国女優たちの現状

学生時代の校内暴力や“いじめ”の加害者だった過去が暴かれ、少なくないスターが批判を浴びるようになって久しい韓国芸能界。

女優のシム・ウヌが、自らを校内暴力の加害者と主張した中学の同級生Aさんを名誉毀損で告訴したが、“嫌疑なし”で事件が終結したことと関連して、再捜査を要請する立場を明らかにし、再び話題の中心に立った。

校内暴力のイシューが注目されているなかで、同じ問題で物議をかもしたスターたちの現状を探ってみた。

一度は謝罪も再始動したシム・ウヌ

シム・ウヌ側は5月23日、公式立場を通じて「シム・ウヌは中学の同級生だったA氏が提起した校内暴力イシューと関連して、A氏の主張のように校内暴力をした事実はない。最近、A氏に対して行われた警察での不送致決定は、A氏の陳述が偽りかどうかを判断するには証拠が不十分で、A氏を処罰しにくいという趣旨であるだけで、A氏の陳述を事実として認めるものではない」と明らかにした。

(写真提供=OSEN)シム・ウヌ

続けて「それにもかかわらず、あたかも今回の決定でシム・ウヌ氏が校内暴力の加害者であるかのように報道されており、事実とは違う」と強調。「シム・ウヌは真実を明らかにしようと助けてくださる多くの方々の応援に勇気を出し、法律家の助力を受けて異議申請、抗告、裁定申請などの方法で無念を晴らすために再捜査を要請するなど、努力を尽くすだろう。 これを通じて最終的にはシム・ウヌの悔しさが十分に疎明され、誤解が解消されることを願う」と伝えた。

同時に「繰り返し申し上げるが、シム・ウヌは中学在学中に校内暴力を行った事実はない」と強く疑惑を否認した。

また、シム・ウヌがそのイシューと関連して謝罪をした理由については、「このようなイシューが最初に提起された時点で撮影が相当進行されていた作品に参加しており、その作品と作品に関係した方々に被害が及ばないよう、速かに整理しなければならないという制作スタッフの助言に従って、校内暴力の事実がなかったにもかかわらず謝罪文を作成し、A氏と協議および確認を経て謝罪した経緯があった」と説明。

「しかし協議を経た内容だったにもかかわらず、A氏が再び真正性を問題視し、さらに公論化された。シム・ウヌは告訴を通じて真実が明らかになることを願いながら、毀損された名誉を回復するための努力を傾けるほかはなくなった」と伝えた。

先立ってシム・ウヌは2021年3月、とある匿名の暴露文によって議論の中心に立たされた。

Aさんは当時、「『夫婦の世界』シム・ウヌの校内暴力、勇気を出して告発します」という題名で文章を載せ、「プクピョン女子中学校1年生の時、シム・ウヌによっていじめられた」と主張した。

その後、シム・ウヌの所属事務所は「シム・ウヌが文章を書いた人と仲が良くなかったことは事実だが、物理的な暴力や社会的に問題になるような行動は決してなかった」とAさんの主張に反論した。

するとAさんはメディアとのインタビューで、「単純な争いなら、なぜシム・ウヌが私の知人に番号を尋ね、姉と通話しながら謝ったのか」とし、録音を持っていると反論。これに対しシム・ウヌは「過去、私の成熟ではない態度で傷ついた友人に謝罪の気持ちを伝えようと、この文を書く」として謝った。

これで騒動は一段落したと思われたが、シム・ウヌは2023年7月、Aさんを相手に虚偽事実名誉毀損の疑いで刑事告訴した。警察は約8カ月にわたって捜査を進め、最終的に“嫌疑なし”で事件を終わらせた。

そこからシム・ウヌが再び動き出しただけに、この騒動は現在進行形といえる。

綺麗に決着したケースも?

校内暴力疑惑の“その後”が気になるのは、シム・ウヌだけではない。

例えば、ドラマ『ザ・クローリー~輝かしき復讐~』に出演した女優のキム・ヒオラは去る4月、校内暴力疑惑を終結させる異例のケースを作り出した。

(写真提供=OSEN)キム・ヒオラ

キム・ヒオラの所属事務所側は、「キム・ヒオラと当社は昨年浮上した一連の事案に対して当事者らと会い、長い記憶を整理し、お互いに理解する時間を作った。そして各自の人生を応援することにした」と明らかにした。

キム・ヒオラも所属事務所を通じて、「自らをより一層厳格に振り返り、責任感のある社会人になるために何をすべきか悩む時間を過ごした」とし、大衆からもらった愛に報いるために誠実に人生を再び歩いていくとの立場を伝えた。

ミュージカル俳優として活動していたキム・ヒオラは2023年9月、Netflixドラマ『ザ・グローリー』でイ・サラ役を演じ、爆発的な愛を受けた。すると彼女が中学生時代、不良グループのメンバーだったという暴露が出てきた。

校内暴力の情報提供者たちは、キム・ヒオラがタバコのパシリをさせたり、金銭を脅し取ったりしたと主張。その後、キム・ヒオラを擁護する同窓生が登場し、世論がひっくり返るかと思われたが、彼女の過去をめぐるイシューは簡単には収まらなかった。

さらには、キム・ヒオラから暴行を受けたと主張する被害者と、キム・ヒオラとの通話内容まで公開され、騒動は新しい局面に入った。これに対して所属事務所側は「編集された録音記録」と主張し、むしろキム・ヒオラの校内暴力を暴露した人物が校内暴力の加害者だったという主張まで出てきた。

最終的に所属事務所側は「今回の事件の真偽は必ず、法的に最後まで明らかにする」とし、法的対応を示唆した。

それでもキム・ヒオラは予定されていた『SNLコリア』の出演を辞退し、自粛の時間を持った。そんな時間のなかで過去の友人らに会って対話の時間を作ったものと見られる。そして騒動を終結させた。

ドラマのヒットでブレイクも…現在進行形

同じイシューで最近、最も議論となったのは、ドラマ『私の夫と結婚して』で知名度が上がった女優のソン・ハユンだろう。

(写真提供=OSEN)ソン・ハユン

ソン・ハユンは4月、JTBCの『事件班長』を通じて校内暴力疑惑が浮上し、ドラマの成功で掴んだ全盛期が暗礁に乗り上げた。

とあるオンラインユーザーがオンラインコミュニティに「ソン・ハユンの校内暴力の被害者です」という題名の文を載せ、2004年8月、1学年先輩であるソン・ハユンに90分間にわたって理由もわからないまま頬を殴られたと主張した。

彼はソン・ハユンの元カレが学校の不良だったため抵抗できなかったとし、依然として理由もわからず、謝罪も受けられなかったとし、「金銭的な補償はまったく望まない。ただ暴行した理由について聞きたいし、心からの謝罪を望む」と述べた。

これに対してソン・ハユン側は、「ソン・ハユン本人に確認した結果、情報提供者とは一面識もなく、その内容すべてが事実ではなかった」と否定した。

だが、暴露者は再び事件を情報提供することになった経緯について詳しく書き、「本人が覚えていて謝れば許すつもりだった。所属事務所に“当事者から真正性のある謝罪と暴行の理由を直接聞ければ、口を閉ざす”と伝えたが、所属事務所は“当事者と連絡が取れない。とりあえず会おう”という話だけを繰り返した。当事者は会社の後ろに隠れて謝罪しなかった」と主張した。

それとともに「やはり人間は変わらない。もし法的対応を考えるなら、私は何があっても和解するつもりはないから、一縷の希望も持つな。私は人のとても古い噂になりそうだ。そしてまだ終わっていない」と強調した。

この暴露者にはいくつかの矛盾点なども出てきたが、何ひとつ問題が解決していないことからも、ソン・ハユンの校内暴力疑惑は現在進行形といえるだろう。

自ら蒸し返したケースから無事に終結したケース、現在進行形のものまで、スターたちの校内暴力疑惑には様々な現状がある。一日も早く真相が明らかになることを願うばかりだ。

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