似合う服&着たい服がない! そんな大人の服選び成功の極意<その4>「なにを着てもダサいと感じたときに、最初にするべきこと」

By 高田 空人衣(くにえ)

季節の変わり目にむくむくと湧いてくる“イメチェンしたい”“洗練されたい”“垢抜けたい”気持ち。これらの気持ちをあと押しすべく、新しい服を買ってみたものの、なんだかパっとしない。正直、自分をダサいと思えてしまうとき、どうしたらいいのか。季節の変わり目に、似合わない服を衝動買いしないため、着たい服をクローゼットに量産しないために最初にするべきことを、スタイリストの筆者が紹介します。

土台を整える

服をすてきに着こなすためには、整ったボディラインが必要です。
しかしながら、ダイエットの結果が追いつかないことはよくあることですし、やせたらキレイに着られると頭でわかっていても、現実はそうもいかないこともよくあることでしょう。

そこで、服を買う前に、まずは下着を一新しましょう。下着を使って本来あるべき位置に、あるべきお肉を持っていき整えることで、服のラインは劇的に変わります。

下着選びのポイントは、とにかく量より質! 例えばブラジャー5枚分のお金を1枚分に投資してみてください。ショーツ5枚分のお金を、ガードル1枚分に投資してみてください。「高い! ムリ!」と思いましたか? けれど、土台をマイナスにする下着がいくつあっても、悩みは解消されません。土台を美人にしてくれる下着が少数あるほうが、その悩みの解消に役立ちます。

大人になればなるほど、お金をかけるべきところは人目につかないところ。土台に近いところです。

美容室もチェンジ! メニューもしぼり込んで

土台といえば、髪もお忘れなく! ヘアスタイルも、垢抜けイメージには欠かせません。そこで、お願いする美容師さんを変えたり、美容室自体を変えてください。そして予算も変えましょう。例えば、今まで1,000円カットだった人は、カットに5,000円を投資してみてください。数分でたくさん切ってもらう効率性よりも、時間をかけて、ていねいにヘアスタイルを作りあげてもらう価値を買いましょう。カットはヘアスタイルの基本です。「カットに5,000円は高い!」と思ったみなさん。1週間に1回しか着る機会がない、来年着るかどうかもわからない5,000円の服を買うよりも、毎日24時間自分と共にある髪の土台を作るカットに5,000円かけるほうが、コスパは高いはずです。

多くの人は、同じお金を払うなら、サービス(技術)よりも、ものにかけがちです。大人になればなるほど、1分1秒いっしょではないものより、1分1秒いっしょである自分を美人に“創る技術”にお金をかけましょう。大人になればなるほど、投資先はものより自分自身です。

また、なじみの美容師や美容室に遠慮して、ベストなヘアスタイルを作ってくれる美容師や美容室との出会いを逃すことは、とてももったいないことです。美容院に行く機会は毎週あるわけではありません。1回1回をただの習慣ではなく、1回1回の仕上がり評価を真剣に行いましょう。これは、大人になればなるほど重要です。毎日を過ごす自分の姿をこの人に、この場所に任せてよいかという真剣なジャッジは、確実に土台をアップデートするために欠かせないことです。

美容ルーティーンもチェンジ!ポイントは、盛らない

日々の美容ルーティーンも、新しい服を買う前にまずチェンジ!

重視したいポイントは、引き算です。例えばまつ毛。今までまつ毛エクステをしていた人は、まつ毛パーマにチェンジしてみましょう。大人になればなるほど、やり過ぎ・盛り過ぎが老けを作ることにつながります。

まつ毛も同じ。つけ放題がお得という考えや、バサバサとした長いまつ毛が魅力的という考えは捨てましょう。これらは若いから似合うと心得てください。

ネイルもそうです。アート、スカルプ盛り放題ではなく、ワンカラーやシンプルフレンチ、あるいはネイルケアだけのほうが、手のアラをいい感じに隠してくれます。年齢を重ねると、若い頃よりも日々気をつける必要がある清潔感も、自然と得られていいこと尽くしです。

オシャレは、心と体が健康で、時間に余裕がないと楽しめないものです。今回紹介した3つの余裕の有無も、見た目の自然な美しさだけでなく、土台作りに直結しています。健康寿命と同じく、オシャレ寿命を伸ばすためにも、ぜひ意識してみてください。

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