クリスタルの造形美を堪能 近代建築の巨匠が手掛けたコラボモデルが誕生

By WATCHNAVI salon

世界的なラグジュアリーメゾン【ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)】が最新ウオッチを発表。現代アメリカを代表する建築家のフランク・ゲーリーとのコラボレーションモデル「タンブール ムーン フライング トゥールビヨン ポワンソン・ド・ジュネーヴ サファイア フランク・ゲーリー」が発売となり、価格は要問い合わせ。

サファイアクリスタルケースが特徴的なスケルトンモデル

ルイ・ヴィトンのコラボレーションパートナーとなったフランク・ゲーリーは、近代建築の巨匠と称される人物で、2014年に美術館「フォンダシオン ルイ・ヴィトン」、そして2019年にブティック「ルイ・ヴィトン メゾン ソウル」の設計を担当するなど、ブランドとの繋がりも深い。今回発表した「タンブール ムーン フライング トゥールビヨン ポワンソン・ド・ジュネーヴ サファイア フランク・ゲーリー」は、ゲーリーのキャリアにおいて初めて手掛けたハイウオッチメイキングタイムピースとなる。

近代建築の巨匠と呼ばれるフランク・ゲーリー

フランク・ゲーリーは、自身が設計した「フォンダシオン ルイ・ヴィトン」、「ルイ・ヴィトン メゾン ソウル」の建築デザインからインスピレーションを得て、海に浮かぶ帆船の帆を本機で再現。極限まで透明感を高めるため、ケース、ダイアル、リューズ、ホーン、針の素材には、世界でダイヤモンドの次に最も硬い鉱物、サファイアを選択した。200kgにも及ぶ単一のサファイアの塊から本機の特徴的な全面スケルトンのクリスタルフェイスは作られている。

紙1枚ほどの厚さしかない精緻なダイアル

本機の最大の見どころとなるダイアルは、紙1枚ほどの厚さしかなく、まるでミニチュアの彫刻のように緻密な仕上がり。加工が難しい材質として知られるサファイアに、メゾンの職人たちは手作業で彫刻を施し、さらにダイアルメーカーは医療器具を用いることで、ゲーリーのスタイルの象徴ともいえる非対称なフォルムと渦巻きを再現した。繊細さと美しさを極める文字盤の制作には、なんと250時間を要しているというから驚きだ。ダイアルのサテンとマットの異なる仕上げの組み合わせも美しく、先端にダイヤモンドとダイヤモンドパウダーと付着するドリルを使って、ダイアル各部にマット加工は施されている。

自社製のフライングトゥールビヨンムーブメント

サファイア製のダイアルとケースを採用し、時計規格の最高峰のジュネーブ・シールが刻印された初の時計となる「タンブール ムーン フライング トゥールビヨン ポワンソン・ド・ジュネーヴ サファイア フランク・ゲーリー」は、フライングトゥールビヨンムーブメント、Cal.LFT MM05.01を搭載。ジュネーヴにあるウオッチメイキングアトリエ「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」の時計職人たちによって完全に開発、製作、組み立てられたこのムーブメントは、繊細なオープンワーク加工が施されており、コントラストを際立たせるツートーンの仕上げに加えて、ローズゴールド製のプレートは同心円状のサテン仕上げを採用。一方、歯車とフライング トゥールビヨンにはロジウムメッキが施すことで、美しく繊細な仕上がりを実現している。裏蓋はシースルー仕様なので、時計を裏返せば、Cal.LFT MM05.01を思う存分に鑑賞できるのも本機の魅力のひとつといえる。

ルイ・ヴィトン「タンブール ムーン フライング トゥールビヨン ポワンソン・ド・ジュネーヴ サファイア フランク・ゲーリー」 価格要問い合わせ/手巻き(Cal.LFT MM05.01)、毎時2万1600振動、80時間パワーリザーブ。サファイアクリスタルケース(シースルーバック)、レザーストラップ。直径43.8 mm、厚さ11.27mm。3気圧防水。

問い合わせ先:ルイ・ヴィトン クライアントサービス TEL.0120-00-1854 https://jp.louisvuitton.com/jpn-jp/homepage

Text/三宅裕丈

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