イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの侵攻をめぐり、アメリカでは親イスラエル派、親パレスチナ派それぞれの抗議活動が活発化している。
米ニューヨーク・ブルックリンでは5月18日、親パレスチナ派による大規模なデモが行われた。人々はイスラエルの軍事侵攻に抗議するために集ったが、ニューヨーク市警察と衝突する事態へと発展した。
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2023年10月9日撮影。ニューヨークのイスラエル総領事館の前で、親パレスチナ派がデモを行う様子。
警官らがデモ隊を鎮圧する際、暴力的な場面があったと報告されている。
現場にいた独立系ジャーナリストのケイティー・スミス氏が撮影した動画 が、SNSで拡散された。
動画では、警官が地面に倒れた男性を押さえつけ、上から複数回殴りつけている。周囲の人が抗議しているのも確認できる。
別の角度から撮影された動画も拡散されており、投稿者は「彼らは一度も抵抗していなかった」とつづっている。
*スミス氏のX「パレスチナ支持派のデモ隊が交差点にさしかかると、警官隊が殺到し、群衆の中から無差別に人をつかみ出した。複数のデモ参加者を押し倒し、殴りかかった」*
スミス氏と同様、デモを主導した活動団体「Within Our Lifetime」の創設者、ネルディーン・キスワニ氏も「警官らは無差別に参加者に掴みかかっていた」と、ニューヨーク・タイムズ 紙に語った。
他にも複数の動画 が拡散され、ネットではニューヨーク市警察に対する批判があがっている。
スミス氏はXで、デモでの状況をこう説明した。
「ニューヨーク市警の警官がパレスチナ支持派のデモ参加者を地面にたたきつけ、上半身と思われる部分を殴打しているのが目撃された。ベイリッジの状況は、この数分間で急速にエスカレートしている」
ニューヨーク市警察は「逮捕された人々を被害者とするシナリオも、違法行為も許容しない」と声明 を発表した。
逮捕した41人のうち、36人はニューヨーク市外から来ていたという。そのうちの3分の1は、警官に物を投げつけたり、命令に従わなかったりなど、過去に「非平和的な抗議行動」で逮捕歴があるとし、無差別な拘束ではない点を強調している。