NHKは旧ジャニーズ新規起用に厳しい姿勢 ジュリー氏の続投が〝足かせ〟に

藤島ジュリー景子氏

NHKがSTARTO ENTERTAINMENTのタレントを新規起用しない方針を堅持している。5月からは、旧ジャニーズ事務所(SMILE―UP.、以下SU社)のグループ会社代表に藤島ジュリー景子氏がとどまっていることを注視していると表明。ジュリー氏の続投がタレントの新規起用の〝足かせ〟になることが危惧されている。

NHKは民放キー局を含めてもSU社に対する厳しい姿勢を堅持している。かねて被害者補償と一連の問題の再発防止に着実に取り組んでいると確認できるまで、スタート社タレントを新規起用しないと明言。22日に行われた同局の5月定例会見でもその継続を表明した上で、ジュリー氏の処遇にまで踏み込む場面があった。

NHKの稲葉延雄会長は、ジュリー氏がSU社のグループ会社の代表に「とどまっている」と指摘。「退任時期なども引き続き確認していく」と話した。

ジュリー氏は昨年10月、グループ会社の代表から降りてSU社で被害者補償に専念すると表明しながら、グループ会社の代表を続投していることが4月、明るみに出た。これについて同社に取材したが、コメントはなし。ジュリー氏が続投している理由は不明だが、いずれにしてもこの点が疑問視されているのだ。

「NHKがジュリー氏の処遇にも踏み込んだことで、民放キー局と比べても厳しい姿勢を堅持していることが鮮明になりました。ジュリー氏の続投がタレントの新規起用の〝足かせ〟になることが危惧されています」(テレビ局関係者)

NHKの〝線引き〟は明確で、事務所を退所したタレントは新規起用している。

武術に精通する俳優の岡田准一(43)、格闘技好きの芸人のケンドーコバヤシ(51)がダブルMCで、武術などをトークしたり試技したりする教養番組「明鏡止水 武の五輪」(水曜午後11時)が今月22日、レギュラーとしてスタートした。同番組は昨年1~3月にレギュラーとして放送されていた。

番組関係者の話。

「昨年春から旧ジャニーズの一連の問題が明るみに出て、『明鏡止水』の取り扱いが宙に浮きました。岡田さんが所属していたからです」

当の岡田は昨年11月いっぱいで事務所を退所した。

「これにより『明鏡止水』の再レギュラー化が一気に進み、昨年末ごろに実際に決まりました。再レギュラー化にあたり副題で『武の五輪』と入れたのは、パリ五輪(7月開幕)を見据えたから。パリ五輪の競技種目では柔道やレスリング、テコンドーなどがあり、『明鏡止水』でも取り上げます」(前出関係者)

〝現役ジャニ〟は敬遠し、〝辞めジャニ〟は新規起用する。NHKは今後もアイドル帝国を厳しく〝監視〟することになりそうだ。

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