近代化に尽力した小栗上野介しのぶ 群馬・高崎市で「小栗まつり」 新作能を披露、「小栗かるた」原画展も

墓前祭で追悼の言葉を述べる市川会長

 江戸末期の幕臣、小栗上野介忠順(ただまさ)(1827~68年)をたたえる「小栗まつり」(小栗上野介顕彰会主催)が26日、菩提(ぼだい)寺である群馬県高崎市倉渕町の東善寺などで開かれた。来場者は日本の近代化に尽力した小栗をしのんだ。

 墓前祭で顕彰会の市川平治会長(76)が「これからも正当な歴史観の発信を通じて御霊の安寧を祈る活動を続ける」と追悼の言葉を述べ、来場者が墓前に線香を供えて手を合わせた。

 祭の冒頭、この日発売された「小栗かるた」の原画を制作した漫画家の木村直巳さん(61)=千葉県、小栗邸跡地の維持管理を長年続ける丸山昇さん(71)=同市=に感謝状が贈られた。

 東善寺で観世流能楽師の清水義也さんが小栗をテーマにした能を披露したほか、高崎倉渕小で早稲田大の浅川基男名誉教授が講演した。

 小栗まつりの一環で、31日まで道の駅くらぶち小栗の里で開かれている「小栗かるた原画展」を訪れていた前橋市の団体職員、川端雅由さん(61)は「一つ一つが細かく描写されていて素晴らしい」と目を細めていた。

小栗をテーマにした新作の能が披露された

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