YKKAP、関電工/建材一体型太陽光発電システム開発で提携/ビルの窓や壁に設置

YKKAPと関電工は、ビルの窓や壁面で発電できる「建材一体型太陽光発電(BIPV)」システムを開発する。2026年の市場投入を目指し、業務提携で互いの技術・ノウハウを持ち寄りながら、新設だけでなく、既存ビルにも設置可能なシステムを目指す。年内に太陽光発電ガラスの光の透過率や発電量を検証する実証実験を行った上で、今後の開発方針や事業規模の見込みなどを判断する。
共同開発するBIPVは、既存・新築ビルを対象にした「内窓タイプ」、カーテンウオール構法の新築ビルの壁に内蔵する「スパンドレル内蔵タイプ」の2種類。YKKAPはカーテンウオールや窓など太陽光発電機能を備えた建材商品の開発、関電工は施工技術と電設部材を含むシステム開発を担う。市場拡大やメンテナンス性の検討には両社で取り組む。太陽電池は特定メーカーに絞らず各社と連携するとした。
24日に東京都内で開いた記者会見で、YKKAPの魚津彰社長は「事業の間口が広がり、非常にわくわくしている」と期待を示した。関電工の仲摩俊男社長は「一日も早い社会実装を目指し、BIPVの特長を遺憾なく発揮できる方法をしっかり考え提案していく」と話した。送電ロスが少なく、経済効率や安定性に優れた「地産地消型」の発電モデルを構想する。

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