「想定外で驚いた」 日本で暮らすインドネシア人女性が食べられなかったものとは

浅草で出会ったインドネシア人の(左から)フスニさんとティアさん【写真:Hint-Pot編集部】

世界のさまざまな生活において、言語や文化、宗教は多様性をもたらします。とくに宗教は、服装や食べ物などにも影響を与えるもの。日本に住んで3年のインドネシア人女性たちも、日本で食べられない「想定外」のものに驚いたといいます。2人が口にできなかったものとは。

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日本に住んで3年 公共交通機関の利便さを絶賛

東京の代表的な観光地、浅草で出会ったインドネシア人のフスニさんとティアさん。2人は3年前から日本で暮らし、現在は群馬で働いています。この日は休みを利用して東京に遊びに来ていました。

群馬の県庁所在地である前橋から浅草までは100キロ以上離れていますが、電車をうまく利用すれば1時間半ほど。日帰りでも容易に遊びに来ることができます。

「インドネシアはバイクや車社会です。日本のバス、電車などの公共交通機関はとても便利。いろんなところにつながっていて、少し離れた場所にも電車で出かけています」

この日も不自由なく浅草まで行くことができたそうで、日本の公共交通機関の高い利便性に感心していました。

宗教上の理由で食べられない日本食も

日本へ来て3年が経ち、すっかり日本の生活にも慣れた様子の2人。ただ、ティアさんには当初、驚いたこともあったといいます。

「日本に来てびっくりしたのは、食べ物です。私たちはイスラム教なので、豚肉は食べられないのですが、それ以外でも醤油やみりんなど、調味料にアルコールが入っていて食べられないものが多かったことが想定外でした」

アルコールが含まれるしょうゆもティアさんとフスニさんとっては食べられない調味料のひとつ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

信仰している宗教によって、食べられないものはさまざま。2人と同じように、日本では食べられないものが多いと感じる外国人は少なくありません。そんななかでも、フスニさんは日本での食生活を楽しめるようになったといいます。

「お寿司やラーメンなど、好きな日本食はたくさんあります! お寿司は食べられますし、ラーメンはハラル認証を受けたお店を選んでいます」

イスラムの教えで、「許されている」という意味を持つアラビア語の「ハラル」。ハラルは食べ物だけではなく、行動や行為、服装など生活全般において指標になるものです。ハラル認証は、イスラム法で禁止されているものが含まれていないことが認められた製品やサービスに与えられるといわれています。

この日、2人はお気に入りのラーメン店へ足を運んだそう。自分たちにも食べられる味にとても満足したようですが、ティアさんにはラーメン以外にも挑戦してみたい麺料理があるといいます。

「うどん店へ行きたいのですが、ハラル認証のお店を見つけられていないんです……。自分でも作ってみたのですが、それが日本のうどんと同じ味になっているかがわからないので、お店で味わってみたいですね」

日本の麺料理を代表するうどん。国や文化、宗教は異なっても、おいしいものが食べたいという気持ちは変わらないようです。ぜひ食べられるおいしいうどん店を見つけてほしいですね。

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