【日本ダービー】戸崎「人気に応えられず申し訳ない」レース後ジョッキーコメント

5月26日、東京競馬場で行われた3歳馬の頂点を決めるG1・日本ダービー(芝2400m)は、9番人気の伏兵ダノンデサイルが完勝。鮮やかに最内から抜け出した。

日本ダービー、レース後ジョッキーコメント
1着 ダノンデサイル
横山典弘騎手
「嬉しいです。毎回勝つたびに違う思いが込み上げてきますね。皐月賞でちょっと跛行して、微妙なところだったんですけど、あの時に止めておいてレースを改善させてもらって今がありますね。僕のやってること、調教師さん、厩務員さんの作り方に間違いがなかったので、今日それが結果として現れたのですごく最高のレースでした。素材自体はすごいいい馬で、大事に育てていければいい馬になるとは先生と話していました。ちょっと奥手っぽいところもあったので、まさかこのダービーに間に合うとは思ってはいなかったんですけど、勝っても不思議ではない素材でした。1週前に乗せてもらったんですけど、はっきり言って僕の中ではあまりいい状態とは感じなかったのですが、それでも素晴らしい時計で動いていたので、あとはやった後にどれだけ馬が変化してくれるか。それを楽しみに今日返し馬に行きました。安田翔伍調教師、自分で乗っていいよって言ってくれるだけあって、今日返し馬に行った時に自信を持って乗れました。ギアチェンジがあまりこう早い馬ではないので、そこだけを注意して、スタートさえ決まれば前に行こうと思ってました。僕の気持ちに応えてくれて、いいスタートを切ってくれて、もう最高のポジションに入れたので、あとは直線慌てないようにゆっくり、若い馬なのであんまりこういきなりふかしてしまうと、バラバラになってしまうので、そこらへんは丁寧に追いたいなと思いながら乗っていました。進路さえ見つかればちゃんと伸びてくれると思っていました。(内ラチ沿いから抜け出した時は)すごく反応が良かったので、ちょっと久しぶりの分、最後の直線止まるかなと思ったんですけど、止まることもなく、最後までいい伸びで駆け抜けてくれました。やっぱりすごい能力のある馬だなと、また確認しました。(将来性は)気持ちは大人っぽいんですけど、まだまだ身体の方がそれについてこないところがあるので、この後夏休みに入って、また秋、もっともっと多分パワーアップして、いいパフォーマンスができる状態で帰ってきてくれると思います。今日は応援ありがとうございました。また頑張ります。ありがとうございました」

2着 ジャスティンミラノ
戸崎圭太騎手
「返し馬から落ち着いていて良い感じでした。少し出負けはしましたが良い位置は取れました。まくられても冷静でしたし、直線でも反応はしてくれましたが、内に1頭いましたね…人気に応えられず申し訳ないです」

3着 シンエンペラー
坂井瑠星騎手
「スローになると思っていたのでなるべく位置は取りたかったのですが、ゲートのタイミングが合わずにあの位置からでした。直線でも最後まで脚を使ってくれました。馬の状態は良かっただけに勝てなくて悔しいです」

4着 サンライズアース
池添謙一騎手
「内枠だったので先行するつもりでしたが、2歩目からスピードの乗りが今ひとつだったので後ろからに。長く良い脚を使って直線では差し返す根性を見せてくれましたし、ポテンシャルは高いので秋以降が楽しみです」

ルメール「後ろからでは厳しかった」

日本ダービー・レガレイラとC.ルメール騎手

5着 レガレイラ
C.ルメール騎手
「いつも通りスタートが遅くて後ろからになりました。良いポジションが取れず、ペースも遅くて後ろからでは厳しかったです」

6着 コスモキュランダ
M.デムーロ騎手
「ポジションは後ろからでしたが、ペースが遅かったので上げていきました。それほど脚は使っていないし、3、4コーナーでは手応えも良かったのですが、直線では思ったほど伸びなかったです」

7着 シュガークン
武豊騎手
「悔いのないレースは出来ました。よく頑張ってくれましたし、秋が楽しみです」

レース結果、詳細は下記のとおり。

5月26日、東京11Rで行われた第91回日本ダービー(3歳オープン・牡牝・G1・芝2400m・1着賞金=3億円)は、横山典弘騎乗の9番人気、ダノンデサイル(牡3・栗東・安田翔伍)が快勝した。2馬身差の2着に1番人気のジャスティンミラノ(牡3・栗東・友道康夫)、3着に7番人気のシンエンペラー(牡3・栗東・矢作芳人)が入った。勝ちタイムは2:24.3(良)。

2番人気でC.ルメール騎乗、レガレイラ(牝3・美浦・木村哲也)は5着、3番人気で川田将雅騎乗、シックスペンス(牡3・美浦・国枝栄)は9着敗退。

最内を鮮やかに突き抜ける

日本ダービー・ダノンデサイルと横山典弘騎手

56歳・横山典弘渾身の騎乗が炸裂した。直線では最内から絶好の手応えで抜け出してくるダノンデサイル。外からは無敗の二冠がかかったジャスティンミラノが激しく追い上げる。まったくライバルを並ばせることなく危なげない走りでの完勝。ダノンデサイルが皐月賞除外の無念を一気に晴らした。横山典弘騎手は最年長ダービー制覇となった。殊勲の横山典弘騎手は「最後はよく弾けてくれました」と、同馬の走りを讃えた。

●日本ダービーとは
正式名称は「東京優駿」。クラシック三冠レース(皐月賞、日本ダービー、菊花賞)の二冠目に位置付けれている。3歳馬の頂点を決める「競馬の祭典」。

ダノンデサイル 5戦3勝
(牡3・栗東・安田翔伍)
父:エピファネイア
母:トップデサイル
母父:Congrats
馬主:ダノックス
生産者:社台ファーム

【全着順】
1着 ダノンデサイル 横山典弘
2着 ジャスティンミラノ 戸崎圭太
3着 シンエンペラー 坂井瑠星
4着 サンライズアース 池添謙一
5着 レガレイラ C.ルメール
6着 コスモキュランダ M.デムーロ
7着 シュガークン 武豊
8着 エコロヴァルツ 岩田康誠
9着 シックスペンス 川田将雅
10着 ジューンテイク 岩田望来
11着 アーバンシック 横山武史
12着 サンライズジパング 菅原明良
13着 ゴンバデカーブース 松山弘平
14着 ダノンエアズロック J.モレイラ
15着 ショウナンラプンタ 鮫島克駿
16着 ミスタージーティー 藤岡佑介
17着 ビザンチンドリーム 西村淳也
出走取消 メイショウタバル

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