【ミニレビュー】スペックのリアルサウンドプロセッサー「RSP-W1」。スピーカー端子に接続して使用

今話題のアクセサリーを毎週ピックアップし、音質改善のポイントをコンパクトにご紹介する「オーディオアクセサリーひとくちレビュー」。今回は、“リアルサウンド”をテーマにアンプやDAコンバーター等もラインナップする国産ブランド、SPEC(スペック)。スピーカー端子に接続して利用するリアルサウンドプロセッサー「RSP-W1」を取り上げる。

SPEC リアルサウンドプロセッサー「RSP-W1」(価格:132,000円/2台1組/税込)

残響音も丁寧に解像しホールの広さがよく伝わる

アンプとスピーカー間で発生する音質に有害なインピーダンス変動を補正し、逆起電力を吸収するリアルサウンドプロセッサー。今回は低域用モデル「RSP-W1」を自宅で試してみた。

電源不要のパッシブタイプ。スピーカーの背面端子と接続することで、スピーカーからの逆起電力を吸収する役割を果たす

ミケーレ・ラッビア『Lost River』はS/Nがかなり向上。音場全体のノイズフロアが下がるので音場のさまざまなポイントに各種楽音が三次元的に定位するさまが実に明瞭。

ウィーン・アコースティックのスピーカーの背面端子と接続

ダイアナ・クラール 『LIVE IN PARIS』は、拍手もクラールのハスキーヴォイスも時折聴こえる聴衆の咳もややマイルドな質感。しかし音数は多く、どの楽音も立体感豊か。残響音も丁寧に解像するので大ホールの広さがよく伝わる。

ハイ・ファイ・セット「星のストレンジャー」もやはり冒頭の喧騒が耳障りでない。そしてメインヴォーカルの音像周囲から雑味が取り除かれ聴き取りやすい。聴き疲れさせない形でハイファイ性能を満遍なく上げられるアクセサリーといえる。

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