大の里優勝に歓喜 海洋高出身 大相撲5月場所 市内3会場でPV

大の里優勝の瞬間、歓喜に沸く来場者たち(能生生涯学習センター1階エントランス)

大相撲5月場所千秋楽の26日、県立海洋高出身の西小結・大の里(23、二所ノ関)が西関脇・阿炎(30、錣山)を押し出しで下し、12勝3敗で幕内初優勝を決めた。初土俵から所要7場所での優勝は史上最速。新小結の優勝は67年ぶり。糸魚川市内3会場で行われた大相撲中継のパブリックビューイング(PV)の来場者は歴史的な瞬間を目の当たりにし、歓喜に沸いた。

市による大の里ら応援のPV開設は今回が4回目。これまでの能生生涯学習センター(能生)に加え、駅北広場キターレ(大町2)、青海総合文化会館きらら青海(青海)でも行った。

単独トップで迎えた千秋楽に優勝への期待は高まり、能生生涯学習センターには過去最多約170人が来場。阿炎に勝った瞬間に喜びを爆発させ、海洋高同窓会の一般社団法人能水会の伊藤清正会長によるくす玉割りを合図に快挙を祝った。同市スポーツ協会の清水博会長は「うれしくて涙が出る」と感極まった様子で喜んだ。

テレビ前の最前列には海洋高相撲部員たちが座り、大先輩の勇姿を見届けた。同部の内山龍之介主将(3年)は「すごいな、という一言。自分のことのようにうれしくて、最高。次は自分たちが良い報告をできるようにしたい」と話した。

◇街中でもPV 市民喜びに沸く 駅北広場キターレ

糸魚川の街中も喜びに包まれた。駅北広場キターレのPV会場は近隣住民らを中心に約40人が集まり、大の里の幕内初優勝を願い、その瞬間を見守った。

高校時代から見てきた元海洋高校長の久保田郁夫さん(66)も同会場で画面越しに応援。「感無量。よくやった」と涙を浮かべ、喜びをかみしめた。

市生涯学習課によると、青海総合文化会館のPV会場も約30人が集まって観戦した。

◇NHK 大の里優勝インタビュー

1月、3月場所で惜しいところまでいったが優勝できず、今場所でチャンスをものにできてうれしい。歓声がすごくて優勝したんだなという実感が湧いた。昨日、親方からは優勝しても喜ぶなと言われたので、冷静を意識した。昨年5月場所でデビューし、1年後に幕内優勝するとは想像していなかった。(今後も)しっかり親方の言うことを守って、上へ上へと精進して頑張りたい。強いお相撲さんになっていきたい。

パブリックビューイングの各会場で祝いのくす玉が割られた(大町2・駅北広場キターレ)

© 株式会社上越タイムス社