政府の電気料金補助廃止が直撃!この夏は「災害級の暑さ」予想で国民生活どうなるのか

今年も暑い夏がやってくる(C)日刊ゲンダイ

「電気料金の話というのは、ガスを含めて、1つの焦点になってくる。これからもしっかり議論していきたいと思います」「5月にいったんは(補助金)やめるということを決めていますが、同時にその時に状況の変化があれば臨機応変に対応しますということも政府は言ってきていますから何ができるかしっかり検討したいと思います」

26日放送の「日曜報道 THE PRIME」(フジテレビ系)に出演した自民党の木原誠二前官房長官(53)。政府が物価高騰対策として行っていた電気料金への補助金を6月請求分から終了することに伴う家庭向け電気料金の値上がり見通しについて語っていた。

共同通信などの報道によると、補助金廃止で6月使用分(7月請求)の家庭向け電気料金は大手電機10社すべてで値上がりする。それによると、前年同月比で関西電力が46.4%、九州電力が43.8%、中部電力が25.1%、東京電力が20.9%などだ。

東京電力管内では、7月に請求される家庭向けで契約者の多い「規制料金」は、使用量が平均的な家庭で前月比392円値上がりし、8930円となる見通し。ロシア軍のウクライナ侵攻を機に燃料価格が高騰し、過去最高水準となった2022年9月~23年1月の料金(9126円)に近づく可能性もあるという。

■トマホークを400発、2500億円で買うなら、電気料金に回して!

SNS上では食料品や日用品が値上がりする中、家計にさらなるダメージを与えかねない電気料金の高騰に戦々恐々だ。

《このタイミングで電気料金の補助金なしって、何考えてんねん》

《いやいや電気はこれからの時期が1年で最も使う時期だろ。このタイミングの廃止はないよ》

投稿者らの多くが懸念しているのが今夏の酷暑予想だ。

直近10年の6~8月の平均気温は平年より高く、昨年は東京で30度以上の真夏日が57日連続で観測された。気象庁が発表した最新の3カ月予報も、6~8月の平均気温は全国的に高く、とりわけ8月は酷暑予想。気象条件によっては観測史上最も暑かった昨年に匹敵する「災害級の暑さ」となる可能性が高いというから、当然、クーラーの利用が増えるだろう。クーラーを使うほど電気料金がどんどんかさんでいくのは容易に想像がつく。

電気料金を抑えたいからといってクーラーの使用を控えれば、命の危険につながりかねない。総務省消防庁によると、昨年5~9月に熱中症で搬送された人は9万1467人で、2008年の調査開始以降2番目に多かったという。

ホームセンターではすでに「酷暑対策」を呼びかける売り場が設けられ、ベランダに取り付ける「日よけシート」や窓ガラスに張る「紫外線防止シート」などが並んでいるものの、自主防衛にも限界があるのは言うまでもない。

《トマホークを400発、2500億円で買うなら、電気料金に回して!》

《国防だ、武器だと叫んで40兆円も使う前に、今の国民を助けるために税金を使ってくれ》

「増税メガネ」から「恩着せメガネ」などと呼ばれ始めた岸田文雄首相(66)に国民の切実な願いが届く日は来るのだろうか。

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