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郡山市の総合スーパー「イトーヨーカドー郡山店」は26日閉店し、35年の歴史に幕を下ろした。
この日は別れを惜しむように多くの買い物客でにぎわった。同市の主婦広政友菜さん(24)は約2時間半並んでお目当ての「ロミオ」のクリームボックスを購入し「子どもの時から親しんだ大好きな味。買えて良かった」と笑顔を見せた。同市の会社員薄井年子さん(55)は「ヨーカドーは若いころから身近で、震災時などいざというときも頼りになる存在だった。仕事帰りに寄ったことなど楽しい思い出がいっぱい」と振り返った。
営業終了後の午後7時15分から、1階エントランスホールでセレモニーが行われた。山地健太郎店長が「大きな地震に見舞われた時もお客さまの生活が普通に戻ることを目指し、知恵を絞って店を開けた。今後も地元で働く従業員を温かく見守っていただきたい」とあいさつ。集まった市民から「ありがとう」の声とともに大きな拍手が湧いた。
郡山店はヨークベニマル(郡山市)が店舗を引き継ぎ後継店を開店させる。来年2月の開店を予定し、後継店に入るテナントの調整などを進めている。
閉店は、店舗を運営するイトーヨーカ堂(東京都)の親会社セブン&アイ・ホールディングス(HD)が進める経営合理化の一環。県内のイトーヨーカドーは平店が2021年2月、福島店が今月6日に既に閉店しており、県内から完全撤退した。