5月26日、2024年MotoGP第6戦カタルーニャGP MotoGPクラスの決勝がスペインのカタロニア・サーキットで行われ、レプソル・ホンダ・チームのジョアン・ミルは15位、ルカ・マリーニは17位でフィニッシュした。
また、ヨハン・ザルコ（ホンダ・カストロールLCR）は16位、中上貴晶（ホンダ・イデミツLCR）は14位、ワイルドカード参戦のステファン・ブラドル（HRCテスト・チーム）は19位で終えている。
日曜日の決勝レースの大部分は、ホンダ内での争いとなった。そのなかで目立ったのがマリーニの躍進だ。土曜日のスプリントレースでもチームメイトとの差を詰めていたマリーニだが、決勝の序盤はさらにパフォーマンスを発揮し、ホンダ陣営の台風の目となった。
スタートを上手く決めたマリーニは一時ホンダ勢最上位の17番手まで浮上。1周目の後半で中上にかわされたものの、13周目まで食らいつく今季ベストの走りを見せた。長時間にわたって中上に接近しすぎたためにタイヤを痛め、終盤に勢いが落ちたところをミルとザルコにかわされてしまったが、単独走行ではなくなったという点ではマリーニにとってポジティブな出来事となったようだ。
チームメイトのミルは、マリーニとの接戦に競り勝つと次は中上との差を詰める。レース終盤は10周以上にわたる激しいバトルを展開したがわずかに及ばず15位となった。
ホンダ勢の最上位となった中上は序盤、スタートの混乱で最後尾に下がったアレックス・リンス（モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム）と争う。好ペースで迫るリンスをすぐ背後に感じた中上はただちに反応しペースアップ。わずかに力及ばずリンスにかわされた後も安定したペースを刻み、14位を獲得した。
ザルコは序盤で出遅れるも、中盤以降は3台のホンダ車とパックになって安定した走りを見せ、終盤にペースが鈍ったライバルを退けて16位でフィニッシュした。また、HRCテスト・チームのブラドルはレース中盤からはしばらく単独走行となったが、マシン開発に向けて確実に走行距離を稼ぎ19位でマシンを持ち帰った。
■ルカ・マリーニ（決勝：17位）
「今日はホンダライダーとして最高のレースになった。スタートはとても力強いと感じた。その後は中上のスリップに入って走りることが多く、そのためフロントタイヤの温度が上がってしまった。ペースを上げていけそうだったが、今回はリアのスピニングに苦戦し、中上を抜くことはできなかった。どのライダーも同じような状況だった。しかし、マシンは確実によくなっており、フィーリングもよくなっている。これからもっとよくなっていくと思う」
■ジョアン・ミル（決勝：15位）
「このコースでのレースは厳しいものになると思っていたが、予想通りだった。今大会では今後の糧になるよう取り組んだ。思ったほどではないが着実に前進はしており、次戦ではもっと強いレースができると思っている。引き続き長期的な視野で挑戦を続けていきたい」
■ヨハン・ザルコ（決勝：16位）
「難しいレースだった。スタートから全力を尽くしたが、限界での走りになり、ミスを避けるためにはそれ以上プッシュできなかった。次戦イタリアGPは、今大会前のテストでいい走りができたので、これまでより一歩前進した戦いができると思っている」
■中上貴晶（決勝：14位）
「今大会はホンダ勢トップでゴールすることが目標だったので、まずはその目標を達成できました。レースではミル選手とし烈なバトルになりましたが15位でチェッカーを受け、その後（他車のタイムペナルティで）14位にポジションが上がりました。長く厳しいレースでしたが、ポイント獲得を果たせてよかったです。次戦イタリアGPは今大会の前にテストをし、エアロパーツなどがアップデートされる予定なので楽しみにしています」
■ステファン・ブラドル（決勝：19位）
「テストチームにとって、日曜日の決勝レースはマシンをより深く理解するためのデータ収集の機会なので、とても重要だ。そのため、今日の目標はレースを完走することが僕らの第一目標だった。万全の体調ではなかったが、それでも重要な仕事をこなすことができた」
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