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日本に煎茶を広めた隠元禅師(1592~1673年)の功績を知ってもらおうと長崎市寺町の興福寺(松尾法道住職)で26日、茶市が開かれた。隠元に思いをはせる献茶式や、東彼東彼杵町の「そのぎ茶」の販売などがあった。
隠元は中国福建省生まれ。1654年に長崎へ渡り同寺などの住職を務めた。朝廷や江戸幕府の援助を受けて黄檗宗(おうばくしゅう)を開いたほか、明朝体文字などを伝えたとされる。
献茶式には約80人が出席。急須でお茶を入れてお供えした。主催者を代表して松尾住職は、今年が隠元の渡来から370年の節目に当たると紹介し、「長崎にはおいしいお茶がある。学んで、味わって楽しんでほしい」とあいさつ。修復した隠元の掛け軸「隠元禅師御筆三幅対」(同市指定文化財)を公開した。
境内では茶葉を釜でいり、手もみする「手いり釜いり茶」の体験や、おいしい新茶の入れ方教室もあり、爽やかな香りに包まれた。