中国工業部門利益、1─4月は4.3%増で横ばい 4月単月はプラス転換

[北京 27日 ロイター] - 中国国家統計局が27日発表した1─4月の工業部門企業利益は前年同期比4.3%増と、伸び率は1─3月と変わらなかった。4月単月は4.0%増と、3月の3.5%減から増加に転じた。景気刺激策の効果が出始めたようだ。

中国光大銀行のマクロ経済研究員、周茂華氏は、データ改善について、市場の需要回復やマクロ政策支援の効果を示すとしたほか、比較対象の前年が低水準だったことも背景にあると指摘した。

4月は好調な輸出を背景に鉱工業生産の伸びが加速した一方、小売売上高は予想外に減速しており、不均一な景気回復を浮き彫りにした。

統計局の于衛寧氏は「国内の有効需要が依然不足し、外部環境は引き続き複雑で厳しい」と説明。工業部門の収益回復の基盤を固める必要があると指摘した。

1─4月利益は国有企業が2.8%減、外資系企業が16.7%増、民間企業が6.4%増だった。

工業部門企業利益統計は、主要事業の年間売上高が2000万元(276万ドル)以上の企業を対象としている。

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