マネーフォワードが「Ask One」を導入 MA/CRMとリアルタイムのデータ連携体制を構築

マルチチャネルフォーム「Ask One」を提供するクリエイティブサーベイは、マネーフォワードがAsk Oneを導入したことを発表した。

導入背景

マネーフォワードでは、バックオフィスSaaS「マネーフォワード クラウド」において、法人向けに人事管理、勤怠管理、給与計算、年末調整などの人事労務領域を中心にさまざまなサービスを提供している。

法人向けのサービスのマーケティングにおいて、オフラインのイベントや展示会は重要な顧客接点として施策に組み込まれているが、収集した名刺のデータ化の工数や、顧客課題に応じてその後の営業プロセスで扱うプロダクトが変わるため、展示会で取得したリードを適切なチームに分配するためのアサイン業務の手間など、オペレーション上の課題があった。

Ask Oneの導入により、名刺を取得したら即時MAとCRMのデータを更新し、顧客ニーズに応じて最適なアサインを行うなどの効率的な業務オペレーションを構築していく。

期待する効果

Adobe Marketo EngageとSalesforceへのリアルタイム連携による顧客フォローを実現

マネーフォワードでは、マーケティングオートメーションツール「Adobe Marketo Engage」と「Salesforce」を連携させることで、オンライン・オフラインの顧客接点で収集したデータを営業・マーケティングに活用している。

展示会においても、収集した名刺情報はAdobe Marketo Engageに取り込んでSalesforceに同期しており、従来のデータの管理体制を変更することなく、業務効率を向上させることが重要だった。

Ask Oneは、Adobe Marketo EngageとSalesforce両システムとの連携に対応している。またAdobe Marketo EngageのPMCF(Program member custom field)へのデータ連携や、キャンペーン情報の割り当てなど要望に合わせた連携設定が可能。従来は名刺情報のデータ化に数日のリードタイムが発生していたが、Ask Oneを導入したことで、名刺とヒアリング情報をAdobe Marketo Engageへリアルタイムで連携できるようになった。これにより、従来のデータ管理の体制を変えることなく顧客フォローのリードタイム短縮を実現した。

参照マジックによって顧客ステータスに応じた自動アサインや最適な提案を実現

参照マジックを活用し、フォームに入力された内容をもとにしてAdobe Marketo EngageやSalesforceに蓄積された顧客情報を参照し、その場で活用することが可能になる。

たとえば展示会で交換した名刺情報からSalesforceのデータを参照することで、「人事管理や勤怠管理サービスは利用しているが、給与計算サービスはまだ利用していない」などの顧客ステータスをその場で取得。フォーム上での案内や表示項目を変えたり、商談につながった際に自動的に給与計算サービスの担当者にアサインするといったことも可能になる。

参照マジックとは

従来顧客や従業員が入力するフォームは、「データ収集」のみに焦点をあてて活用されており、フォームでデータ収集をしてからその情報が実際に活用されるまでタイムラグが生じていた。

今回新たに発表した「参照マジック」は、データ収集のみにフォームを活用するのではなく、その場でデータを活用できる環境を構築することで、オンライン・オフライン問わず顧客に合ったタイミングで顧客に合ったコミュニケーションを実現できる。

Ask Oneのフォームにデータが入力されると、CRMやMAなどの自社データベースや公開されているオープンAPIからデータ資産をリアルタイムに参照して活用することが可能になる。

マネーフォワード HRソリューション本部 マーケティング部 藤原昌彦氏のコメント

当本部は、人事労務領域の多様なプロダクトを提供しており、マーケティング活動において、オフラインの展示会は、新しい顧客接点を持てる重要施策の一つです。しかし、展示会に伴うデータ収集・管理のオペレーションにおいて、手作業の多さに課題を感じていました。今回のAsk Oneの導入により、これまでのデータ管理体制を変えずに、よりスムーズに、ユーザーに情報を届けられるようになりました。今後は「参照マジック」も合わせて活用することで、より効率的なオペレーションを構築していきたいと考えています。

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