減税、給与未反映は罰金の可能性 年末調整のみ対応は違反に

厚生労働省が入る中央合同庁舎

 政府は定額減税のうち所得税の減税について、6月の給与から反映しない企業に対し罰金を科す可能性があるとの見解を示している。個々の従業員の納税額が確定する年末調整を待って減税事務を行ったほうが効率的だが、法定の税額控除を反映させて給与を支払うよう義務付けた労働基準法に抵触する恐れがあるという。

 厚労省が4月の衆院委で、立民の桜井周氏の質問に明らかにした。年末調整で納税者本人と扶養家族1人当たり3万円の減税を一度に差し引いた場合、法律違反になるかどうか質問した。

 厚労省は6月から減税を反映しない場合、税引き後の給与が本来支払われる額より少なくなるため労基法違反となる可能性があるとの見解を示した。

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