生田絵梨花が「アンメット」で素直になれない美人秘書を好演。「行動や発言と心情をつなげることに苦戦した」

フジテレビ系では本日5月27日に、連続ドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」(月曜午後10:00=関西テレビ制作)の第7話が放送される。愛のない政略結婚に突き進む美人秘書・西島麻衣をクールに演じている生田絵梨花が、このほどドラマの見どころや制作秘話を語った。

杉咲花が主人公で記憶障害の脳外科医・川内ミヤビ役を務める「アンメット ある脳外科医の日記」は、原作・子鹿ゆずる氏&漫画・大槻閑人氏による「アンメット-ある脳外科医の日記-」(講談社「モーニング」連載)を実写化。1年半前に不慮の事故で脳を損傷し、重い後遺症を抱える脳外科医のミヤビが再生していく姿を描く医療ヒューマンドラマだ。

過去2年間の記憶がなく、さらに今日のことも明日にはすべて忘れてしまう丘陵セントラル病院で働くミヤビは、寝て翌朝起きたらすべてがリセットされている。そんな中、医療行為が一切できず、医師であることを諦めかけたミヤビの前に、変わり者の脳外科医・三瓶友治(若葉竜也)が現れる。空気を読まず、強引でマイペースな彼の言動によって、ミヤビはもう一度、脳外科医としての道を歩むことになった。

第6話では、てんかん発作で運び込まれた患者がきっかけで、ミヤビが主治医・大迫紘一(井浦新)から抗てんかん薬を処方されていることが発覚。大迫は、一度も発作を起こしたことがない患者への予防投与に否定的なはずだが、なぜ処方しているのか? そこに、ミヤビが重度の記憶障害を抱えることになった原因が隠されていると考えた三瓶が、再び関東医大へ乗り込み、大迫と激しく対立。大迫が故意に記憶障害を生み出した可能性に気付き、静かに怒りを湧き上がらせる三瓶の姿は、それまでのどこかひょうひょうとしたキャラクターからは想像もつかないほど。怒りを爆発させ、大迫に医師としての在り方を問う場面では、若葉の人間味あふれる芝居に、多くの視聴者が心を揺さぶられた。

一方、三瓶や救急部長の脳外科医・星前宏太(千葉雄大)の行動に巻き込まれる形で、結果的に大迫に反旗を翻してしまったのが関東医大の脳外科医・綾野楓(岡山天音)。西島医療グループ会長の孫娘で、関東医大の脳外科秘書である麻衣と婚約中の綾野は、結婚することで出世街道をひた走るのかと思いきや、ミヤビを助けたいという気持ちも捨てきれず、それまで絶対だった大迫への信頼が揺らぎ、戸惑う綾野の姿も映し出された。

そんな婚約者の様子にいら立ち、綾野の気持ちが揺れる原因となった三瓶に苦言を呈したクールな美人秘書・麻衣を生田が演じている。物語の前半では、「『この人は何者なんだろう』と思わせるのが麻衣の役割だと思って演じていた」という生田。権力者である祖父の下、家柄故の運命を受け入れて綾野と婚約した麻衣。政略結婚と割り切っているように見えたが、実は綾野に淡い思いを寄せていたことが明らかになった。

大迫に絶対的な信頼を寄せている麻衣は、大迫の治療法を疑い、そこに綾野を巻き込もうとする三瓶を敵視。ミヤビと三瓶の信頼関係をも崩そうとするなど、自分たちの結婚を揺るがすミヤビの存在を快く思っていない様子。これについて生田は「麻衣はなぜそういう行動を取るのかを明らかにしていない部分が多くある」と述べつつ、その複雑な心情を表現するにあたり、「麻衣の行動や発言と心情をつなげることに苦戦した時期があった」と、ここまでの撮影を振り返った。

撮影現場でのエピソードも披露。「関東医大チームの井浦新さん、岡山天音さんとのシーンが多いので、プロデューサーさんと一緒にランチをしながら4人でお芝居のことについて話し合ったり、貴重な時間を過ごさせてもらっています」と充実しているようだが、「私は麻衣の行動や発言と心情をつなげることに苦戦して、プロデューサーさんに質問する機会が多くなってしまった時期があって…。結構長い時間話し合いをしていたら、井浦さんに『まだ質問してたの!?』と驚かれたこともありました(笑)」と試行錯誤を重ねていることをうかがわせる。

ミヤビ役の杉咲に関しては「杉咲さんはいつも自然体で気さくに話しかけてくださいます。シーンの相談をしている中でハッとさせられる気付きをもらえたり、不安なことを一緒に悩んでくれたり、杉咲さんの優しさや繊細な心配りに日々救われています」と信頼を寄せ、「杉咲さんと『分かる〜!』という共通点が見つかるとすごくうれしくて、この間は、お互いのストレス発散の仕方が同じだったことが発覚し、盛り上がりました!」と撮影の合間に仲良く話をしていることを報告。

天真らんまんなイメージから一転、劇中では笑顔も少ない役どころで、新しい一面を見せる生田。あらためて、今後の見どころを「ミヤビの記憶のこと、そしてそこに関わる関東医大のことが徐々に明らかになっていきます。麻衣と綾野の関係性にもぜひ注目してご覧いただけたらうれしいです」と伝えている。

第7話。抗てんかん薬を増やしたことで、断片的ではあるものの、前日のことを覚えていられるようになったミヤビ。本人はもちろん、これまでミヤビを支えてきた医局のメンバーもうれしくてたまらない。しかし三瓶だけは、記憶障害の改善の仕方に違和感を覚え、表情が晴れない。そんななか、ミヤビのお祝いも兼ねて、高美武志(小市慢太郎)が営む行きつけの居酒屋「たかみ」を訪れた一同は、料理の味がいつもより濃いことに気付く。

その後、ミヤビの勧めで検査をしてみると、脳に髄膜腫(ずいまくしゅ)という腫瘍があり、その影響で嗅覚が落ちて味つけが濃くなったことが分かる。手術は可能だが、腫瘍切除の際に神経が傷ついて嗅覚を失う可能性が高く、極めて難易度の高い手術だ。手術をしなければ、やがて命にも関わる。高美は料理人として究極の選択を迫られる。

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