リニア〝推進派〟が静岡県知事に 期待と懸念とは…【長野】

リニア中央新幹線の開業はどうなるのでしょうか。26日に投開票が行われた静岡県知事選挙。「推進派」が当選を果たしましたが、〝懸念〟があります。

県内でも飯田市に新駅が建設されるリニア中央新幹線。27日、飯田市の佐藤市長と阿部知事は、相次いで…。

■飯田市・佐藤健市長
「前に進んでいくことを期待したい」
■阿部知事
「着実に課題の解決に取り組んでいただけると期待している」

リニア開業時期を巡っては、JR東海が予定していた2027年を断念し、2034年以降にずれ込むことを発表しています。静岡県が工事による川の水量減少など環境への影響を懸念して着工に反対してきましたが先月、当時の川勝平太知事が、職業差別とも受け取れる発言をきっかけに、辞職。そして、26日夜…。
静岡県知事選挙の投開票が行われ、前・浜松市長の鈴木康友さんが初当選しました。27日朝、リニアについて報道陣に問われると…。

■あす静岡県知事に就任・鈴木康友さん
「このプロジェクトを進めていくことを前提に、課題に対してどう対応していくか」

鈴木さんは「リニア推進派」です。しかし…。

■あす静岡県知事に就任・鈴木康友さん
「信頼がなければなかなか前に進みませんので。JR東海にも真摯に対応して頂かなければいけない」

工事が進められている岐阜県瑞浪市では、農業用水などに使う地下水の水位が低下しています。JR東海はトンネルの掘削が原因とみて工事を中断。亀裂をふさぐための薬液を注入したということですが、岐阜県への報告は2カ月以上遅れました。こうした事態が新知事の着工認可の判断に影響を及ぼす可能性もあります。

■飯田市・佐藤健市長
「環境面への取り組みについては慎重にやられることだと思います。周囲から見て客観的に分かる形で(取り組みが)進むことが大事」

■阿部知事
「様々な課題があるとは思いますけど、速やかに事業が進むように最善の努力をして頂きたい」

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